その老人は腕時計が盗まれたと言う。
薄暮を迎える午後八時。
それは朝のようにも夜のようにも思えるが、それを確認できる術は、愛用の腕時計だけ。
これから食べるのか既に食べたのかチキンの行方も確たるエ…
すでに説明されている通り、認知症の父親が見る世界を追体験する作品。
ストーリーらしきストーリーはなく、物語が進んでいくほどに誰の言葉も置かれている状況も、自分自身すらも信じられなくなっていく。アンソ…
室内劇と見せかけて時空間をガンガン撹乱していく試みが面白い。今ここをとうに見失った父親が、そうとは気づかず腕時計だけをずっと探している残酷さ。「信頼できない語り手」としての認知症。『さよならを教えて…
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