この映画では汽車がスクリーンを3回横切るが、その描写のもつ意味は3回ともまったく異なっている。草鞋を送られたときの滝沢修の表情が忘れがたい。電話口の向こう側にいる妻に呼びかける、このときの電話の使い…
>>続きを読む大阪の長屋の端っこの高台下を汽車が走るのが音と煙で示され通天閣が煙る、そのセットが素晴らしい。高台の下を汽車が走って行くのが移動しながら吐き出される煙で示される躍動感ある美しいショットはその後製作さ…
>>続きを読む超傑作。「三吉」の書き順の奇妙さから主人公の生い立ちや性格を印象付けれてるのは強い。
奥に通天閣・下からは汽笛と蒸気が立ち込める長屋のロケーションも100億点。ラストで蒸気に包まれる阪妻に涙…草履の…
かわいさと男気で憎めない阪妻の坂田三吉に心酔。捨てた駒を後生大事に持ち続けた妻、将棋指しの父を冷静に見る娘。名人の座を賭けた盤上の戦いと家族愛が絶妙に織りなされる。格好いいカメラワーク、大胆な物語の…
>>続きを読む(35mm)
圧倒的邦画ベスト。
ドライヤーやベルイマンに通じる信仰の清らかさが描かれる。
一方で、驚くほどモダンな撮り方もしていて舌を巻く。
そして完璧なラストシーン。
90分で人生は描け…
「三吉」と自らの名を書くシーンで、この人がどういう人かすぐにわかる。
名戯曲の人物と言葉が、映像と音声を駆使してさらに豊かに立ち上がってくる。南禅寺の静と動。
粗野だが心根は真っ直ぐな阪妻の三吉。…
「素浪人罷通る」の翌年の作品だけど、映像の完成度がすごく高いので、もっと後の作品かと思った。
意外性のあるカット割と、この監督得意のカメラワークで、凝った映像がバンバン出てくる。「素浪人」の時は、…