ミス・マルクスの作品情報・感想・評価 - 3ページ目

「ミス・マルクス」に投稿された感想・評価

音楽が観客をやっつけます。
ショパンがペカペカしとる。
アレンジによって旋律の持つ力が浮き彫られる。

そうよね、ロックは本来カウンターの音楽、闘争。
いろんな「ロック」に分類される音楽を思いうかべ、もともとの姿からすると、無数に枝分かれした成長曲線がうねうねと長く長く伸びていって、やはり各々遠くに来ているのかね、などと。

恋人、そして父。
情愛が深いからこそ、襲ってくる失望に次ぐ失望。絶望。
(父マルの罪と軽薄な英ポロの取り合わせはグッときました)
身を焼かれながら「前に進み」続ける彼女の姿。
恋とはかくもどうしようもないものか、を皆々様あの手この手で語るわけですが、劇中暗い道のりにあっても陰気さが無くて素敵。
ずっと、画は華やかさすら感じます。

白人、上位階級・強者の側にいるからこそ闘えるやり方があり、
信念のもとに労働者の代弁者となる。
他方、家父長制・性によって強烈な搾取に遭う。
無意識のうちに幼少期から心身をズタボロにされ、
甘い顔した略奪者に囲まれながら女性解放へ声を張り上げる。

わが身に付きまとう、逃れようのない矛盾。
積年の苦しみはいかばかり。なんて強いんだい。
るめ

るめの感想・評価

3.1
可もなく不可もなく……どちらかというと微妙。

映像と音楽のミスマッチは狙ってやっているのか?ってくらいちぐはぐで、なんとも居心地の悪さを感じた。
エリノアが公私のはざまで揺れ動く様を描写したいのかな〜とは何となく理解できたが、どちらもすごく中途半端で、良くない意味で、突然始まり、突然終わってしまった感じがしてしまった。消化不良かもしれない。

彼女くらい自立しているならあのクソ男に愛を求めずとももっとマシな相手、もしくは相手なんていなくてもいいのでは?と思ってしまわないでもないけど、うーん……。
現実って思うように行かないのだな……。
Scriabin

Scriabinの感想・評価

4.5
空気は入らなかったが不条理を前面に押し出していて好感が持てた。ラストの演出恥ずかしくなったけど個人的には結構好きだな。率直というか。
一周回って空気入った。
そしてエリノアはヤニカスだった。
たまご

たまごの感想・評価

3.5
社会正義の裏にあった個人的選択。彼女のような才のある人間なら、もっと別の道があっただろうと人は簡単に訝るけれど、矛盾を生きるというのも選択。

決してアイコン的なヒロインとしてだけ描くのではなく、「筋が通らない部分」を見せてくれたのは良かった。
人形の家から出ていくだけが幸せではないのだと。
Ynnn

Ynnnの感想・評価

3.1
始まって前知識なくいきなりパンクスが流れてきて焦る。

前時代の映像にBGMとしてパンクスを流すのは、労働者の階級闘争的な意味があるのだろうけど、映像手法は至って普通だから、ミスマッチ感が目立っちゃう。せっかく音楽で時代感を際立たせるなら画の方も仕組みがないといけないんだな。
けど最後の踊りまくるシーンは好きやな!感情が爆発して踊りたくなる時はあるもんね。

生涯を綴る映画なんだからしょうがないんだけど、どうしてもエリノアの感情について理解はするが納得はしないって感じで、賛同できなかった。
エリノアは精神的にとても女性らしい女性だと思う。現代の女性はもっとユニセックスよ。

そして彼女の政治的活動に注目するのか、私生活に注目するのかもちょっと宙ぶらりんで、なにがいいたいのか不鮮明な部分があって、好みが分かれそう。

余談。エリノアとエイブリングスのおうちの壁紙が社会主義同盟として有名なウィリアムモリスの壁紙で密かにふふふってなった。
KeiSakuma

KeiSakumaの感想・評価

2.8
マルクスや社会主義史にある程度精通していないと理解できない作品。時代の「空気」を知るにはよかったが、脚本が好みではなかった。""に苦悩のあとがみえたが、思想史上の重要概念であるforceを「"ねじふせ"」にするのは意訳しすぎでしょう。
horry

horryの感想・評価

4.0
エリノアがとても複雑な環境にあることが丁寧に描かれてるのがよい。エリノアは、カール・マルクスという偉大ではあるけれど、妻や子どもたちに負担をかけ続けた父の仕事を引き継ぎつつ、女性差別や児童労働の問題を社会構造から論じ戦った。尊敬すべき師としての父と、絶望させられる父の負の側面の両面に向き合わなければならない、その辛さ。
そして、女性関係と金銭関係のトラブルは、エリノアが愛した男でも再現される。

ただ、エリノアは自分で、その男を選び、その男との関係のあり方を選んだ。ダメな男と別れるべきだと友人に言われても、エリノアは自分の選択を押し通す。
父に対する葛藤と自分の選んだ男に対する葛藤は、エリノアの中でも重なっていただろうし、自分で自分を責めもしただろう。葛藤を抱えたまま、前に進もうとする姿は、ダウンタウン・ボーイズのヴィクトリアの叫びと一体となったダンスで表現されている。
言葉で戦ってきたエリノア。けれど、最大の感情の発露はダンスであった点に、胸が熱くなった。
これからご覧になる方は、Wikipediaでも良いので。マルクス一家の情報はインプットしておいたほうがよいですね。初見で家族状況について置いていかれちゃうんで。

本作、好みわかれちゃうかな?
僕は彼女のことはよくわからないけど、この音楽を使っているなら、もっとパンキッシュな描き方して欲しかったかな。事実かどうかは置いといて、私生活についてをもっと。なぜ、だめんずに行くのか?

彼女の幕引きが一体どんな動機だったのか?を観客に考えさせてくれるような、イメージ膨らませてくれるような、そんなの欲しかったなー。彼女の中での何かぎ弾けたはず。もちろん誰も真実はわからないのですが、でも提示して欲しかったかな。

社会活動と私生活のギャップの訳も事実じゃなくてよいから、なんらかの提示が欲しかったかな。
父に自由を与えてもらえなかった。その反動なのか?とにかく、自身が選んだ結果だったのだろうか?

反体制、けど私生活では搾取されることを良しとしてる。強がり?なんだろ?
そのあたりの描き方に不満があるんです。
凄く惹きつける人生、もっと踏み込んでほしかった。
映画犬

映画犬の感想・評価

3.7
19世紀舞台のこの手のお話は、時代背景としてそうなるんだろうけど、今以上に強い家父長制のもとに苦労する女性と、(今の時代から見るとなおさらな)クズ男、という構図が毎度でてきて、普通にうんざりしてしまう。
現代でも相変わらず家父長制は根強く、女性蔑視もまだまだあるから、こういう映画をつくる意義もあるんだろうけれど。
カール・マルクスの娘、ミスマルクスの人生を題材とした映画。恋愛にフォーカスした内容で、どんな思いを持って闘いをしてきたのか、なぜ最後はあんな決断をしたのか、そこの描写に触れていなかったのでそこは残念であった。

あなたにおすすめの記事