ロベール・ブレッソンが、一夜にしてロベール・ブレッソンになった訳ではないことがよく分かる作品だった。後の作品群に通底する、静謐(せいひつ)な運動感覚や、稠密(ちゅうみつ)な構図の官能は、本作にはまだ…
>>続きを読む自分の考えが正しいと思うこと、自分の信じること(今作で言うなら思想、宗教)が揺るぎない真実だと思うことは実は、自分自身を保つため(心の拠り所とするという意味で)に重要ではある…がしかし、その思想を他…
>>続きを読む後期の作品に比べると、まだモデル(ブレッソンの言うところの俳優)が多少なりとも演技してる感があり、逆に新鮮でした。
ラース・フォン・トリアー監督の作品で『アンチクライスト』というタイトルの映画があ…
司祭は、キリスト教、つまり、カトリックのメタファーだ。 二つの大戦を経て、それまでの宗教的価値は揺らぎ、司祭が問答を繰り返して揺れ動く姿や少女との交流は、カトリックが自己崩壊しつつあったことを示唆し…
>>続きを読む新任司祭は胃が痛い。
パンを浸したワインしか喉を通らない。
信心深いとは言えない村人達、神父を試す子ども達、息子を亡くして壊れた領主一家の絆。自分の要求を述べようとすると言葉に詰まるような繊細な若…
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