エディさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

エディ

エディ

映画(912)
ドラマ(0)
アニメ(0)

無防備都市(1945年製作の映画)

4.5

同盟国だったナチスドイツに占領された時代のイタリアを描いたネオリアリズモ(新現実主義)の超傑作。わずか2年だった占領時代を記録する価値があるのかとうかはこの映画を観ると判る。

舞台は第二次世界大戦末
>>続きを読む

デューデート 〜出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断〜(2010年製作の映画)

3.1

空港で知り合った裕福だが鼻持ちならないエリートと俳優志望のキモイおっさんがひょんなきっかけで全米を車で横断する珍道中を描いたコメディ。「ハングオーバー」の監督がてがけただけあって?やりすぎ感溢れるくど>>続きを読む

インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

4.3

マフィア組織から刑事に送り込まれた男と、警察からマフィア組織に囮捜査官として送り込まれた男の戦いと悲しい結末を描いた香港のハードボイルド映画。有名なハリウッド映画「ディパーテッド」はこの作品のリメイク>>続きを読む

フェイシズ(1968年製作の映画)

4.1

結婚して10数年経った倦怠期の夫婦の関係がたった36時間で決定的に壊れるサマを描いた映画。大資本に頼らず私財をなげうって監督自らの自宅で撮影されたというドキュメンタリーのような作りが非常に効果的。>>続きを読む

激戦 ハート・オブ・ファイト(2013年製作の映画)

4.1

借金に苦しむ元ボクシングチャンピオンと文無しになった元御曹司の御曹司という、どん底からの再起を掛ける二人の男がタッグを組んで、総合格闘技の勝ち抜き戦に挑む香港のアクション映画。このところ総合格闘技を取>>続きを読む

パパは、出張中!(1985年製作の映画)

4.0

秘密警察に父が逮捕された少年の目を通してスターリンの大衆抑圧的社会主義から普通の暮らしになっていく故国ユーゴスラビアの姿を描いたユーゴの名監督クストリッツァの作品でカンヌグランプリ受賞作。彼のいろいろ>>続きを読む

トゥルー・グリット(2010年製作の映画)

2.7

雇い人に殺された父の敵を取るために大酒飲みの保安官と一緒にあだ討ちの旅をする少女を描いた映画。ジョンウェイン主演の「勇気ある追跡」だが、設定自体が不自然に思えて最初から最後まで作品に入れなかった。>>続きを読む

誰が為に鐘は鳴る(1943年製作の映画)

2.6

スペイン内乱中、ゲイリークーパー扮する反乱軍に協力する米国人学者と、イングリッドバーグマン扮する反乱軍に所属する娘の儚い恋を描いた戦争ロマンス。
ヘミングウェイの原作は名作だが、この映画は有名だが駄作
>>続きを読む

U-571(2000年製作の映画)

3.3

実際にあった作戦に基づいて作られた潜水艦映画。舞台は第二次大戦中の欧州戦線。米海軍はドイツの暗号システムエニグマを奪取すべく、故障で大西洋上に停泊していたドイツのUボートに友軍を装い接近。嵐の中でU->>続きを読む

さすらい(1957年製作の映画)

2.8

一人の男の愛無くては生きられないサマを描いたミケランジェロ・アントニオーニによるロードムービー。ネオレアリズモの名作と言われているが、現実的とは思えない設定や完璧な男目線での女性の描かれ方に共感を覚え>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.3

スペイン内戦時代の小さな村に住む6才の少女アナの心の成長を描いた素敵な映画。一般には、幼少時の混沌とした世界を描いているとか、内戦で傷ついた心を描いていると言われているようだが、過酷な社会に出るまでの>>続きを読む

激突!(1971年製作の映画)

4.0

突然ですが、みなさんは追い抜いたトラックにどこまでも執拗に追われる恐怖を味わったことがありますか?

自分は学生時代に愛車で北海道を旅行した際、内陸部の一本道で高速で走るトラックを更に高速で追い抜いた
>>続きを読む

ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)

3.8

被告側弁護士の息子が殺人容疑で被告になった元判事の父を弁護するという映画。法廷ドラマの形式を取っているが、法廷ドラマとしてはいまいち。むしろ、法廷を舞台にした親子の絆を描くヒューマンドラマ的な位置づけ>>続きを読む

女神は二度微笑む(2012年製作の映画)

4.5

インドのコルカタで失踪した夫を探しにロンドンからやってきた身重の妻が真相を暴くサスペンス。非常に締まった作りの珠玉のサスペンス映画。どんでん返しの結末は全く想像が付かなかった。

夫アルナブが1ヶ月前
>>続きを読む

チェンジリング(1979年製作の映画)

3.9

父に殺された子供が取り憑いた家を借りた作曲家の恐怖を描いたホラー映画。化け物が出てくるとか血が飛び散るといった露骨なホラーシーンはほとんどないのだが、雰囲気や音響で恐怖を煽ってくれる秀逸な出来栄え。>>続きを読む

めぐり逢わせのお弁当(2013年製作の映画)

4.1

旦那への弁当の誤配送をきっかけに交流する孤独な男と女の心の交流を描いたインドのヒューマンドラマ。いい意味でインド映画らしくなくて、個人的にはかなり気に入った。

インドのオフィスワーカーはランチを外食
>>続きを読む

トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

3.7

境界性人格障害を描いたサイコサスペンスだが、狂気や恐怖だけでなく、良い意味で野暮ったさや倦怠感を感じてしまう。見終えたあとに、「アメリカにはうんざりだ」と思える不思議な鑑賞感のある映画。

ゲイのトム
>>続きを読む

6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

2.7

邦題どおりに、6才の主人公が大人になるまでに起きる家族の問題などを描いた映画だが、この映画のウリは同一の俳優達を10数年にわたって撮影していることだ。しかし、だからこそのリアリティがあるかというとそう>>続きを読む

スティールワールド(2014年製作の映画)

1.8

ロボットに支配された世界で、屋内で暮らさないと殺される人々が反旗を翻すSF?ご都合主義丸出しのしょうもない映画だった。

地上を探査しているのか、地球を支配したロボット達は人間に屋内待機を命じて数十年
>>続きを読む

ウォーリアー(2011年製作の映画)

3.8

総合格闘技のトップを目指し、海兵隊の元英雄の弟と元格闘技家で現在は教師をしている兄がリングで死闘を繰り広げるアクションドラマ。突っ込みどころ満載の設定や練習過程は格闘技好きには不満だろうし、スポーツ映>>続きを読む

ミュータント・ワールド(2014年製作の映画)

1.2

巨大隕石が地球に落下して、大多数の人が死に絶えた世界で、シェルターで生き残った人たちと放射能の突然変異でミュータント化した異人たちの戦いを描いたSFアクション?

隕石衝突から10年後、主人公たちが暮
>>続きを読む

HUNGER ハンガー(2008年製作の映画)

1.9

★北アイルランドの独立運動をしていた主人公たちのハンガーストライキや糞尿による「体制への抵抗」を描いた映画。
如何にも「意識高い系」であるこの映画を高評価することは簡単だが、自分は全く評価できなかった
>>続きを読む

ビッグ・アイズ(2014年製作の映画)

3.3

女性の絵が軽く見られていた時代に、才能はあるけど自己主張が下手な女性主人公の描く絵を自分の絵と主張して人気を得ていた口からでまかせの男の物語。
おとぎ話的な素敵なストーリーが得意なティムバートンにして
>>続きを読む

叫びとささやき(1972年製作の映画)

4.2

裕福な家庭に育った3人の姉妹と一人の召使を描くことで、表面的な態度とその奥に潜む心の闇を見事に描き出したベルイマン晩年の作品。
ベルイマンの主題とも言える「語らぬ神との葛藤」はこの映画のテーマではなく
>>続きを読む

動物農場(1954年製作の映画)

3.8

残酷な農場主に飼われていた家畜たちの反乱の結果、動物たちが運営する国家の有様を描くことで、「権力」や「支配」を考えさせる寓話的なアニメ。

貧乏臭く残酷な農場主に飼われていた馬や豚等の家畜たちは、あま
>>続きを読む

深く静かに潜航せよ(1958年製作の映画)

3.3

日本の駆逐艦と米潜水艦との攻防を描いた戦争映画。ラストの展開が急過ぎるので端折った感じがするが、潜水艦戦の醍醐味を存分に味わうことができる。

舞台は第二次大戦中。日本の豊後水道で自身が艦長だった潜水
>>続きを読む

君が生きた証(2014年製作の映画)

4.1

銃乱射事件で死んだ息子が遺した歌を歌う父親と、その歌に魅せられて一緒にバンドを組んだミュージシャン志望の青年との出会いを描いたヒューマンドラマ。まさに衝撃の結末と言って良い。

エリート社員のサムはビ
>>続きを読む

都会のアリス(1973年製作の映画)

4.4

ドイツの作家が旅行記を出すためにアメリカに来たものの、作品の仕上げに苦心する中でアリスという少女と出会い、彼女を親元に届ける中で彼の心に変化が起きるというヴェンダースのロードムービー。鑑賞後に感じる爽>>続きを読む

スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年製作の映画)

3.3

厳し目の評価だが、シリーズを愛するが故です。自分はリアルタイムでエピソードⅣを劇場で観てからのスターウォーズ大好き人間で、今作も含め全作品公開初日で観ている。英語の勉強でシリーズを観たこともあり各作品>>続きを読む

酔いどれ天使(1948年製作の映画)

3.7

新興チンピラとヤブ医者の心の交流を描いた黒澤映画。ハードボイルドで荒削りな「赤ひげ」と言って良い。恐らく、三船はこの映画で、自身が演じる「赤ひげ」像を決めたのだと思う。

社会の掃き溜めのような町に構
>>続きを読む

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.2

一流レストランの料理長がオーナーと対立しクビになったものの、家族や友人の協力でフードトラックでキューバサンドの移動販売を始め成功するまでを描いた映画。ストーリー的にはもっと感動しても良さそうなのに、い>>続きを読む

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.4

舞台上で突如失語症になった女優と、彼女を看護する看護婦の精神や意識が融合してしまうというサスペンス的なベルイマン作品。一般的には、ドッペルゲンガーをテーマにしているといわれているが、自分はもっと深いも>>続きを読む

セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ(2000年製作の映画)

4.2

ハリウッドの映画産業を憎悪し、理想の映画作りに燃える過激思想の映画テロリストたちによる映画作りに巻きこまれた落ち目のハリウッド女優を巡るブラックコメディ。随所に様々な映画のネタが投下されるので、全ての>>続きを読む

ウェディング・シンガー(1998年製作の映画)

3.8

アダムサンドラー演じるウエディングシンガーが、不幸のどん底から自分自身が幸せになるまでの騒動を描くラブコメディー。
元ロックボーカリストのロビーは、飯が食えないので、結婚式場で歌って観客を盛上げるウエ
>>続きを読む

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)

2.4

女性の同性愛を描いた作品。映像は美しいし、脚本も凝っているし、演技、演出も秀逸。しかし、どうしても受け付けなかった。

主人公の女子高生アデルは自身はストレート(異性愛者)だと思っていたが、男性と居て
>>続きを読む

ギター弾きの恋(1999年製作の映画)

3.9

30年代に実在した天才ジャズギタリストの悲しい半生を描いたウディ・アレンのヒューマンドラマ。史実を再現するようなスタイルで作っているのでいまいち入りにくいのが難だけど、良い意味で、ウディアレン的なシニ>>続きを読む