完全な正義、完全な悪なんてものは、この世には存在しない。この世にあるのは、曖昧な存在だけ。どこかで人を傷つけ、どこかで人を喜ばせる。全方位から「善人」、「悪人」なんて評価は存在し得ない。
人の行い…
映画版を初鑑賞。
傑作。
残酷でおそろしく、酷薄なまでに冷徹な「神の視点」を借りて描かれた様なフィルムに打ちのめされた。
安易な説明や予定調和的なメッセージが浮かび上がってこない、運命という巨…
こちらの劇場用ロングバージョンでは、若き弁護士の人物描写に深みがあるように感じられ、また、だからこそテレビ向けショートバージョンでは、刈り込まれていたのだろうと思う。
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クシシュトフ・キェシロ…
嫌なことがあったからって、その報復を誰かにしてはいけないんですよ、という当たり前のことを言いたくなるような気持ちの悪い映画だった。『デカローグ』第5話、主題となった戒律は「汝、殺すなかれ」も納得のい…
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