語られた内容と語り口の関係は、総体としての「語り」のなかで、その立場を転倒させることがあるように感じられ、このことは優れた映画に接するたびによく思う。
あなたを愛している。
たとえば、誰かがその…
見る前の予想通り、とても難解で寓話的なストーリー/セリフ* が続くので、正直あんまり意味が分からなかったのだが、全編どこを取っても絵になる写真・映像の強度と、主人公ヤーノシュ(ラルス・ルドルフ)の狂…
>>続きを読むカサつく季節にぴったしの映画。小田香の師匠タル・ベーラ面白かった。過剰にカットを割らないせいかこちらの集中力も切れることがなく、画面にみるみる吸い込まれていく感覚が気持ちいい。ベッドの上でジャンピン…
>>続きを読むタル・ベーラ監督による長編というか長回し映画
舞台は、寒々しいモノクロの田舎町。
そこに巨大なクジラの剥製と、それを見世物にする一座がやってきます。たったそれだけのことが、人々の間に不安と、抑圧さ…
このレビューはネタバレを含みます
ハンガリーの片田舎、主人公の青年ヤーノシュはエステルという老音楽家の世話をしながら平凡に生きていた。
ある日、見せ物サーカスの一団と「プリンス」を名乗る煽動者がやってきたことでどんどん不穏な空気に包…
ヴェルクマイスター音律
自然の中で調和する音程は、そのままならば古代の人類が神がかっていると感じられるくらいに美しく完全。
それは数学で説明できる根拠が、自然の中には既にあるということなのだろうけど…
歩く。踊る。新聞を折る。
そんな日常を長回しで映す。
ある日、村の外部からやってきた”クジラ”と”プリンス”。
村人たちが何に不満を持ってるか分からないけど、大して知的好奇心を持ってなさそうな村人…
© Göess Film, Von Vietinghoff Filmproduktion, 13 Production