姫君海を渡るの作品情報・感想・評価

「姫君海を渡る」に投稿された感想・評価

キャロル・ロンバードは、グレタ・ガルボに少し雰囲気が似ている。
だから本作でも威厳のある、スウェーデン王女を演じている。
ガルボなら本物の王女を演じるだろう。コメディエンヌのロンバードは、ニセ王女を演じる女優志願の詐欺師を演じている(ややこしい)。
なので、尊大な言い回しや片言の英語で笑わせる。

彼女の相手が軽佻浮薄な、アメリカンのフレッド・マクマレイ。
図々しい陽気な元ペテン師で、改心して正義に目覚めた男。
ビリー・ワイルダー監督ファンには『深夜の告白』『アパートの鍵貸します』で、お馴染みの悪役だ。
彼は本作のようなコメディや、ディズニーの家族映画に出演していたので『深夜の告白』の殺人者役は嫌がったそうだ。当然である。
喩えるなら、寅さんの渥美清に殺人者をやらせるようなものだ。
それも寅さんとまったくイメージの違う寡黙な殺人者を演じさせるのではなく、寅さんのキャラのままで実は中身は殺人者というような役の当て方なのだ。
この辺りにワイルダーの捻りの面白さと、意地悪さを感じる。
本作はワイルダーにイジられる前なので、陽気で図々しいがロンバードを助ける善良な男を演じている。変な影を付けられていないのだ。

前半は『レディ・イヴ』のような詐欺師とペテン師のラブコメなのだが、中盤にロンバードの部屋で死体が出てきてからミステリーになる。
本来、死体が出たらワクワクと面白くなるものだが、ラブコメ色が落ちるので残念な気もする。
『影なき男』シリーズのように、カップル探偵の軽妙なミステリー・コメディを狙っていたようだ。
詰まらなくはないが、もっと騙し合いのスクリューボール・コメディのままでも良かったかな、そっちも観たかったなと思った。
Makiko

Makikoの感想・評価

3.2
キャロル・ロンバードがグレタ・ガルボの物真似をしてるんだが結構上手くて笑った。せっかく面白いキャラクターを登場させてるんだからこの映画、ギャグ路線で進めてくれればよかったのになあ。
フレッド・マクマレイの若い頃の姿を初めて見たが、若くてもやっぱりおサル顔であまり格好良くないので恋愛パートにはハマらず。

コメディ、ロマンス、ミステリー、ギャング(?)などジャンルが若干迷子な感じがした。怪しい人物が沢山出てくる割に説明不足。
フランスからニューヨークへの豪華客船。キャロル・ロンバード演じるスウェーデンの王女に、フレッド・マクマレイ演じる音楽家のギグは惚れるが、船内には脱走した殺人犯も紛れ込んでて・・・という話。

最初はコメディ的なんだけど、船内で殺人事件が起こってからはサスペンスが中心。犯人のミスリードをごりごりにするんだけど、ミスリードされる側の正体が分かったところで、「お前誰だよ?」ってなった。

キャロル・ロンバードがスウェーデン王女の役で、グレタ・ガルボのマネをしている。似合わない役なんだけど、キャロル・ロンバードが演じているからコメディ的で笑える。各国の刑事達が集まる中に、日本人刑事が混じってて独特な存在感を出してた。
ゆるかった。
それでも、うっかり水没してしまった○○が、解決に繋がるのはお見事。

とは言え、サスペンスと言うほどではなく…。
富井

富井の感想・評価

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アコーディオン弾きの男の魅力が今ひとつ響かず…
最後はドキドキできた(サスペンス的に)
脇役がコミカルに描かれてて魅力的!

言葉選びが面白かった
ミッキーモウスと申す!

このレビューはネタバレを含みます

スクリューボール・コメディの女王 キャロル・ロンバード主演の群像コメディ。

秘密を抱えた王女、脱走した殺人犯や各国の警察などクセの強いキャラクター達によるミステリー仕立てのロマンスなのだが、バランスと見通しの悪さが勿体ない。
キャロル・ロンバートが主役の大型客船のミステリー仕立てのコメディ。訳ありのお姫様、脱走した殺人犯、各国の刑事たち、強請り屋、が入り乱れて殺人事件が起きる。話の整理が上手くなく、ミステリーかメロドラマかどっちつがずになってしまった。監督はウィリアム・K・ハワード。