このレビューはネタバレを含みます
『ベルトルッチの羅生門』(厳密には異なる)
ネオレアリズモ的な題材や若者たちの描写等は、原案がパゾリーニという要素が大きいのではないかと思う。
ミステリーとしては荒削りではあるのだが、滑らかな移…
このレビューはネタバレを含みます
-あたし、石段を降りてもいいの?
-歳をとると、つらいのよ。登るのが。
下から見上げる女。
男。石段を降りる。
降りる降りる降りる。
サンダルの音は、まるで何かを切り刻むよう。
せめぎあう。
…
主題なんてあって無いようなもので、撮りたい画面だけ撮っている感じが伝わってくる。撮らなきゃいけないものが存在しないから、のびのびと軽やかに弾んでいる。巨匠になったらまず撮れないタイプの映画。『羅生門…
>>続きを読むパゾリーニの『アッカトーネ』を手伝った翌年、若干21才のベルトルッチの監督デビュー作。『羅生門』のような語り口だけど、真相が藪の中ではない映画。パゾリーニ原案とのこと。
各キャラクターごとに映画のノ…
現代の感性で観てはいけません。製作は1962年ですよ。ビートルズの来日よりも東京オリンピックよりも前。沖縄が返還される10年前です。
パゾリーニの原案から21歳のベルトルッチが脚本、監督を担当した…