ヤクザ映画なのに派手なドンパチや組の描写は皆無と言っていい。それどころかヤクザの登場人物すら殆ど出てこないし、せいぜい主人公が出会う端役のチンピラや店舗のオーナーくらいだ。組同士の抗争が絡んでいるの…
>>続きを読む【祝・DVD化】【追悼・渡瀬恒彦】
「ものを食べること」と「収集車に巻き込まれるゴミ」が並行モンタージュされそのバックに頭脳警察の超絶名曲『ふざけるんじゃねぇよ』がかかるシーンから始まるこの映画は、…
大学の頃に観たきりなので30年以上ぶりの鑑賞。確か前は文芸地下の中島貞夫オールナイトで観たはず。「893愚連隊」や「現代やくざ 血桜三兄弟」などと一緒に観た記憶がある。
再見して意外な発見は、これが…
カッコ悪く生きてカッコ悪く死ぬ、ダメダメヤクザの話なのに渡瀬恒彦が演じるとカッコよく見えてしまう。鏡に向かって自分の名前を何度も唱えたり、ベットの上で死ぬのに怯えながらも眠ろうとしたり、人間味あふれ…
>>続きを読むキリシマのてっぺんに何が夢見たのか? 中島貞夫「鉄砲玉に美学」
今年偶然渡瀬さんがお亡くなりになった一週間前「仁義なき戦い 代理戦争」を観ました。組織間抗争でその若い命を一瞬で散らす哀れなチンピラ…
このレビューはネタバレを含みます
「強者」への妄執に囚われた虚勢を張るチンピラが破滅に向かっていく。肉を喰らう口元の大映し、トルコのネオン、廃棄される残飯、頭脳警察と共に流れるオープニングから際限ない欲望についての映画ということが予…
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