金貸しのきんと、彼女から金を借りているむかしの芸者仲間たちとの群像劇。
見事な構成・演出と随所にみられるセンスあるユーモアが、いっけんなんの救いもないこのものがたりにポジティブな後味をあたえてい…
これぞ成瀬監督作品!
元芸者の中年女性を主人公にしている極めて珍しい作品。成瀬作品にしては珍しく後味悪くなかった。
夢や希望も無い超現実的な話しなんだけど不思議となんかおもしろかった。
このおもしろ…
このレビューはネタバレを含みます
1951年に出版されたら林芙美子の原作を元に1954年に成瀬巳喜男が監督した映画。
戦後、貧乏でも楽観的に暮らしてる者もあれば、お金で苦しんでる人も出てくる。
かつての芸者の面白話で構成…
「何よ。所詮金貸しのババアじゃないの。」あまりにもあり溢れた愚痴で借り手たちは連帯をなすものの、その「所詮」に隠された怯え、哀しさ、そして忿怒を彼女たちは知らない。もうすでに落ちるところまで落ちてし…
>>続きを読む『流れる』のその先の先。に待っているお話。
鷹野橋サロンシネマでの初見以来。
杉村春子ショーだったイメージしかなかったけど、とみとたまえ各々の晩菊もしっかり描かれていて、それは殆ど忘れてたからやはり…
元芸者たちの人生哀歌と思いきや、人生讃歌にすら思えてしまう終盤の彼女たちの清々しさ。まるで平凡な日常こそ本当の幸せであることを知ってるかのように。展開も最後には日常に帰結していく。『晩菊』というタイ…
>>続きを読む女の子?は幾つになっても女の子っていう話
昔好きだった男が
突然会いたいって言ってきて
心ときめかせ一生懸命にお粧しして会ったのに
昔の情熱はないし
金の無心をしてきて絶望する
…
成瀬巳喜男のテーマが詰まった映画。
「女性の幸せ」「女性の自立」「お金」と成瀬巳喜男のテーマがぎっしり詰まっています。そして、登場人物も「だらしない男」「芸者」「アプレの女」と全部入りです。舞台は…