のどかな戦前日本の人情物語。
「活弁トーキー版」のサイレント映画。
春江を演じた女優が綺麗だった。
また、小津監督の遊び心が「父子のなぞなぞ」にあらわれている。
「なぜ人の指は5本なのか?」→「…
拾ったがま口をくすね、脱いだ服を投げ捨てていた寡夫が、己の身を「投じる」ラストに人間の進歩を垣間見る。伏見信子の危うい存在感と、ニヒルな大日方傳にも惹かれる。
ただ、プライムビデオで見たが、活弁に若…
この貧乏長屋は本当に清々しい人ばかりで、皆が困窮しているのに皆でそれを分かち合い助け合う。「苦しいときはお互い様」とはよく言われる言葉だけれど、そればかりじゃなく嬉しいことも独り占めせずに皆に配って…
>>続きを読む2021.05.10
「困った時はお互い様」と何度もセリフででてくるが、この映画が公開され90年経とうとしてる今、その言葉が言える相手はどれだけいるだろうか。かなり狭まっていると思う。
そんな今の時…
いいねぇ、喜八もの。
昭和初期の下町の人情がよくわかる。
「困った時はお互い様。50年後にこのセリフはいけているかねえ。」90年後の今、この人情は確かに、死んでいるいま日本。
次郎の風貌、特に笑い顔…
小津安二郎監督の喜八もの、落語の人情噺のような作品。
後年の山田監督の<男はつらいよ>に影響を与えたのではないだろうか。
坂本武さんや飯田蝶子さんはしめ安定のキャスティングが良い。伏見信子はじめこ…
マツダ映画社