ベルイマンの演出は、今作も計算し尽くされている。暗闇の中で浮かび上がる顔。無言の沈黙が言葉よりも重い場面。医師や官僚たちが見破ったつもりで浮かべる勝ち誇った笑みが、後に崩れていく皮肉な構造。
恐怖と…
ベルイマン初期の傑作。面白い。魔術師の一座は「道化師の夜」(53)に通じるものがあり、神秘性は「第七の封印」(57)を思わせる。そして本作の次に、名作「処女の泉」(60)で神秘性は頂点に達する。
本…
おもろいなぁ…おばあちゃんが出てくるシーン全部良かった、現実主義的で自信みなぎるアシスタントの男と沈鬱とした妖しさ満点の魔術師一座座長の孫(主人公)のちょうど中間をうまく凌いでる感じが抜け目ないばあ…
>>続きを読む原題の『Ansiktet』はスウェーデン語で「顔」という意味らしい。
この場合、人間の持つ側面と訳すべきか。
作中で魔術や真実と言った目に見えない曖昧なものを神や神秘と表し、それに対抗するものとし…
ベルイマン作品の感想や解説で度々目にする「神の不在」というテーマについてようやく分かってきた気がする。医者たちは完全に神や宗教など非科学的なものを馬鹿にしているようで、その反対に超常的なものを商売に…
>>続きを読む イングマール・ベルイマンの作品で一番分かりやすく爽やかな映画。
ある町にやってきた魔術興行の一座とその町の役員たちとのトリック見破り対決!ベルイマン版の『グランド・イリュージョン』
コメディ作…
神秘的な魔術と現代科学との対立の中で描く人間の本質。
今作でも神の不在や死について洞察が深く、難解な作風だが娯楽作品として充分に楽しめた。
中世から近代にかけて科学が進歩し、絶対的な神や付随する宗教…