『シネマトグラフ覚書』から「感情が事件を導くべきだ」というブレッソンの言葉が引用されている。ゴダールも『イメージの本』でsentimentと言っているその源流にブレッソンがあるのか。
列車内部のショ…
21世紀に入って、最初のゴダール映画となった作品です。
モノクロからカラー、現実から夢、記憶へと流れていく感覚が難解でありつつ、なぜか清々しいものが感じられる映画です。
映画における技術の発達と人間…
《あることを考える/あることを考えるときー/実際は/いつも ほかのことを考えている/ほかのことを考えずにー/何かを考えることなどできない/たとえばー/新しい風景を見たとしよう/その“新しさ”はー/自…
>>続きを読む愛について――
ゴダールが21世紀になってはじめて発表した長編劇映画。
物語における現在をモノクロフィルムで捉え、2年前の回想をカラーのデジタルヴィデオで表現した意欲作。
デジタルヴィ…
ジャン=リュック・ゴダールの描く、人生の出会いと別れを、現在と2年前の回想の2部構成。現在のパリ。映画作家エドガーは、愛の4つの瞬間を、若者、壮年、老人の三世代で描こうとしている。主演女優の交渉を進…
>>続きを読むやはりモノクロ画面が綺麗すぎるのだが、後半に彩度の狂ったカラーをぶち込んでくるあたり流石だと思う。
シモーヌ・ヴェイユの肖像からコマ落としの海に繋ぐ編集は『映画史』だし、波とフロントガラスのマッチカ…
21世紀の始まりにゴダールが投げかけた「愛」とは、単なる恋愛の情念ではなく、歴史と記憶をどう継承するかという問いだった。
フィルムのモノクロとデジタルの鮮烈なカラーを二部構成で対比させ、第一部では芸…
「記憶や普遍性のない地にレジスタンスは存在しない」
これは愛についての映画であり、記憶についての映画だ
記憶とは我々の現在の写し鏡であり愛とはすなわち記憶とのあり方だ
「人生を前向きに生きようとす…