皆殺しの天使に対して、こうした初期のブニュエルの貧困層を描いたものの方が画の中に見ている時の充実感があり、シナリオに興味があるわけではないが最後まで見たいと思える何かが潜んでいる。前者は完成度の高い…
>>続きを読む貧しさゆえ、悪に手を染める子供たち。
冒頭のキャプションの中に、「未来は現在に縛られ、子どもたちの権利が回復するのは先の話だ」とある。過去を悔やむ余裕もなく、未来に抱く希望もなく、今ここにあるのは…
それぞれが剥き出しで、子供も大人も自分より弱いものにばかり刃や欲望を向ける。
ここから抜け出すことの難しさは、ラストが象徴しているように思えた。
どこまでもごろごろと落ち続けていく。
そんななかな…
現実的な問題である貧困という不条理さを描いた作品。ハイボが感化院から抜け出してきたのをきっかけに歯車が悪い方に回っていって、犯罪の被害者を違う犯罪の加害者へと変え、無垢に見える存在すらも悪行へと走ら…
>>続きを読む◎性悪説に立ったメキシコ貧民社会のリアリティ
1950年 メキシコ ウルトラマ-ル•フィルムス モノクロ 84分 スタンダ−ド
*2019年リマスター版のため画像音声とも最良
2003年に映…
ハイボのような奴、クズな集団には絶対に居て、小さな悪が雪だるま式に膨らんでいく。関わらないようにするのがベストで、憎しみが勝ってハイボと対峙したペドロは残念なことになってしまった。
最後の死体を捨て…
40数年振りに観た作品。メキシコ・シティのスラム街を舞台に、非行少年たちの日常を情け容赦なく描いた、私の好きな奇才ルイス・ブニュエルがメキシコ時代に撮った傑作。醒めた視点にシュール・レアリズムを絡め…
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