ソクーロフが描く天皇
よその国の話みたいに感じたけれど、神格化された人物が苦悩しながら徐々に一人の人間として自由を取り戻していく様が哀しくもあり、解放される安堵もあり、人物の言動をクローズアップさ…
戦後70年の今だからこそまた観たい映画。
終戦を迎えた日本の、神としてではなく、人間としての昭和天皇をロシア人監督によって描かれた作品。
静かにコミカルに。
人間だが、どこか浮世離れしたちょっと不思…
戦争末期から戦後の人間宣言に至るまでの昭和天皇を静謐に描く。
菊のタブーなどとよく言うが、決して昭和天皇を否定的に描いているわけではない。
現人神という、謎めいた位置付けが話の基軸になっている。
…
終戦直後の日本を舞台に昭和天皇を主人公にして映画を作るという日本人には到底不可能な芸当をやってしまうソクーロフ監督の手腕は最初は感嘆するし映像は綺麗でうっとりしてしまうけれど、淡々とした語り口とスロ…
>>続きを読む現人神ってすごい言葉。人間の想像力の最も残酷でもっとも行ききった形だなと思う。
人間、でも神。神、でも人間。
行ったり来たりする感じと、セリフに時々クスッとさせられてしまうところが印象的。
個人的…
不気味なまでの静けさだ。
ロシアのソクーロフ監督が、
終戦直前の昭和天皇の内面を抉り出した作品。
イッセー尾形演じる昭和天皇の呟きを
中心に描かれているが、
時折描かれる…
人間としての天皇を描いたというより、人間になりたい天皇はその宣言によって人間になれたのかを描いた、というのが正しい気がする。
史実にどれだけ忠実かというところはさておき、人間になりたかった天皇とい…