田中絹代主演、木下惠介監督「楢山節考」鑑賞。神保町シアターにて。
木下版の「楢山節考」は初見。
ほぼ全編セットで撮影されていて、舞台を観ているかのような感覚で見はじめた木下版の「楢山節考」。
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「姥捨山」の噺を木下惠介が映画化。
フランソワ・トリュフォーが絶賛した作品でもある。
70歳になる母親を村の規則で楢山に捨てにいかなければならない息子の葛藤物語。
「日本むかしばなし」でも取…
もうすぐ70歳になる私にとっては他所ごとではなく、老後の醜態を晒す辱めを受けるぐらいなら適度な時期に命を終えたい心境であるだけに、老母田中絹代が、口減しに姥捨山で神仏に縋りたいと45歳の息子高橋貞二…
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高齢者は山に身を投じるという掟がある村社会で生きる老女が、自らの山入りを前に息子の葛藤をなだめながら、息子の今後の生活や、自らの身支度を整えるお話。
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村の掟を受け入れて親子の結束を強くする主…
昔、今村昌平版は見たことあるが、私は、あんまり今村昌平の作品は好きではないので、ピンとこなかった。
しかし、この木下版は面白く見れた。
三味線の音が滅茶苦茶かっこよかった。お恥ずかしながら、いま…
セットだからなぁと敬遠してたものの、ずっと観たかった。
こりゃ凄い。だからセットなのか!
傑作。
歌舞伎テイストということかぁ。
長唄で情景解説とかめちゃくちゃ痺れるな。
何故今まで観なかった…
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口べらしのために自分の親を捨てなければならない。
現代では考えられない遠い昔のおとぎ話のようであるが、自分の親を捨てるということの恐怖や罪悪感は人間のDNAに深く刻まれているのか、とても心に鋭く突き…
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