これも湯屋の一期一会映画。笠智衆が負傷してからは襖が全て開け放たれ、三部屋ぶち抜きで主要人物たちが同一画面に収まった開放的な縦構図に目を奪われる。
そして地獄みたいなリハビリを強要し、団欒ムードを…
宿の温泉で簪を踏み怪我をした青年(笠智衆さん)とお詫びに来た女性(田中絹代さん)との出逢い、同宿の人達との交流をユーモラスに。白黒映画。
今だったらお詫びに来る様な女はいないから成立しないお話だけ…
清水宏監督が、名作「按摩と女」を土台に山中の宿の夏休みのくつろいだ時間を、子供横山準の宿題日記に綴った詩情溢れる人生模様を編んだ傑作。蓮華講団体客が下部温泉に宿泊し去った後、長期滞在者の一人で温厚な…
>>続きを読む清水宏の紛れもなく名作だ…。「按摩と女」と同じく
、人里離れたひなびた(ひなびているのか?)温泉宿を舞台に、按摩さんと訳アリ女が登場するも、今作は軽快にテンポよく進むコメディタッチ。田中絹代と笠智衆…
全身の力が抜けてしまうほどに、夢のように美しいフィルムだった。日本映画史上最高峰の作品といっても過言ではないと思う。このフィルムだけは絶対にDVDを買って、手元に置いておきたい。これをいつでも観られ…
>>続きを読む清水お得意の縦構図は前景・後景に留まらず第三層すら積極的に導入し奥行きを際立たせ、笠智衆によるその階層間の懸命な移動がクライマックスとなるが、直後の田中絹代による移動の反復は、各階層を構成する部分が…
>>続きを読むアテネフランセで清水宏を知り、今日初めて劇場で鑑賞した。再評価の背後にある細かな理由は把握できていないが、小津と並ぶべきという評価は十分に理解できたつもりだ。個人的にロッセリーニが好きなこともあって…
>>続きを読む「情緒が足に刺さったんだ」ってパワーフレーズ!人物一人一人がたいへんチャーミング。おんぶで橋を渡る田中絹代と笠智衆の、脚だけ。帰ることが決まってしまったそのときの、みんなに背を向けてうつむく田中絹代…
>>続きを読む斎藤達雄演じる学者のうるさい≒にぎやか≒景気がいい≒ハデのくだり、情緒的イリュージョン(言葉の響きの素晴らしさ!)のコミカルな前半も楽しいし、田中絹代と笠智衆のロマンスも切ない。
旅館がどこか浮世離…