【清水宏のシンプル・イズ・ザ・ベスト】
無性に清水宏映画を観たくなったのでDVDを取り寄せて観た。シンプルなロードムービーでありながら複雑なショットを実装していく映画の勉強にふさわしい作品であった。…
寄り合い場としてのバス。規範に包摂されきらない乗客達。
「ありがとう」の言葉と共に峠を歩く人々を追い抜かす時、人がバスを避ける瞬間は映されず、振り返り見送る表情がディゾルブで繋がる演出が端的に示す通…
バスが通る道を開けてくれた人全員にいちいちありがとうと言う名物運転手。車窓から見える景色、追い抜いた人の姿がバスの窓越しに小さくなっていく。売られる娘や失業者…爽やかなのに寂しさが漂う。清水宏どれも…
>>続きを読む道を譲ってもらうなど、他人の親切のたびに気持ち良く「ありがとー」と声をかけることから「有りがとうさん」として慕われているバスの運転手が主人公(上原謙)の作品。
終着点までの道中、乗客やすれ違う人々と…
素晴らしい!清水宏すごい。
乗合バスの車窓から、長閑な自然の風物を眺めながら、長閑なだけでない浮き世のあれこれが立ち表れてくる傑作。街道渡世の仁義を謳い上げ、それでいて世間の厳しさ(反対側は崖)を…
モノクロも素晴らしいがカラー調整版だと更に魅力アップした、清水宏監督の全篇オールロケ青春ロードムービーのヌーベルヴァーグ的作品で、おそらく1930年代現代劇の頂点に位置する傑作だと思う。道の狭い天城…
>>続きを読むトーキー初期のせいかアフレコの芝居はたどたどしい ところどころで見せる目の覚めるような構図が美しかった
つらい境遇の面々が好人物のバス運転手との淡い恋のやりとりで束の間の美しい時間を過ごす
こ…