トーキーになってからの小津さんにしては珍しく普通の家族ではない、旅芸人一座を描いた異色作で、1934年の「浮草物語」を59年にセルフリメイクしたカラー作品。
綺麗ごとじゃない男と女の愛憎や嫉妬を…
なんだかんだあるが元に収まる男と女。
海を身近に感じる三重県でのロケ撮影と涼しげな色味のカラー映像が夏を彩る、夏にもってこい。
まず、旅役者はたいそう身分が低いらしい。とにかく旅役者は身分が低くて…
小津安二郎 監督カラー作品『浮草』傑作だった!映像美は勿論 京マチ子の凄みと若尾文子の麗しさも半端なかったわ〜
色彩計画も勿論徹底してましたよ
https://quampaney.exblog.jp…
(別媒体から感想を転記)
2021/03/10
旅一座の座長の愛人が、公演先の町で座長の隠し子を知り、小さな復讐をと一計を案じる。ところが、事態は収拾がつかなくなっていき…。涙する、キスする、口論…
徹底したショットの良さは言わずもがな。
観ていて心身ともに癒されるというか、正確には「回復していく」感覚になる。
【演出/映像面】
洗練され徹底された画作りは、それだけで物語の脚本と同値、それど…
何食って生きてたらこんな素晴らしい画を思いつくんだろう。
物語に派手さはないし、目を見張るような動きがあるわけでもないのに、素朴な余情と、そこにインクをぽたりと垂らしたように滲むひとひらの鮮烈な色…
小津作品で特に好き。何より映像感覚がとても好み。冒頭からばっちり画が決まっていて、夏の暑さがありありと伝わってくる。帰郷したような懐かしさもありつつ、旅芸人の悲哀を感じつつ、色々な感情が混ざる。若尾…
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