今まで観た小津作品はどれも好きだったが、今作は一味違うテイスト。
小津作品らしさもありつつ、起伏に富んだ展開、強めの描写に見応えを感じた。
降りしきる雨の中での言い争いのシーンは圧巻。
杉村春子…
旅の一座、その座長を中心に展開する人間関係。
この一行が皆イキイキしていて面白い。
嫉妬深いのは情の深さの表れ。
そんな風に感じるような、マチ子姉さんの熱い激しさが素敵だった。
小悪魔のようでいて、…
平成生まれの私には、どうしても中村鴈治郎さん演じる親方が好きになれませんでした。やはり自分勝手で女の人に平気で手を出すところとかが苦手。自分が父親であることは隠しているのに、息子に真っ当な道を押し付…
>>続きを読む小津安二郎のちょっと変則バージョン。
浮草のような暮らしの旅芸人の親方と、彼の事を叔父だと信じているカタギな隠し子。
息子があの川口浩探検隊の川口浩で、ちょっとテンション上がった。
旅芸人の姐さんが…
横からでもななめ前からでもなく高台から撮るちんどん行列。トトロの妹捜索シークエンスを思い出しちゃって、小津で撮ってるうちは宮崎駿もよかったのにねという関係のない話。昔からやってるつなぎが静物っていう…
>>続きを読む小津安二郎のカラー作品。志摩半島にある小さな港町にやってきた舞台役者の一座と、町に暮らす人々との交流を描く。内容は恋愛映画でもあり、家族映画でもありといった感じ。
冒頭、港の突端に立つ白い灯台を軸…
若尾文子目当てに鑑賞したが、京マチ子に惹かれてしまった。
親方に対する疑惑が生じてから、ずっと不機嫌そうな顔をしていたけど、最後の駅舎で見せた恋する表情が愛らしい。
2人が打ち解ける前のマッチの攻防…