【泥舟の日活、最後の輝き】
※三部まとめてのレビューです
60年代の日本映画界は高度経済成長期の恩恵を受けていないかのように入場者数が落ち込み斜陽産業へと転がりつつあった。1970年、日活は経営難…
五味川純平原作/山本薩夫監督による三部作で日活製作による戦争大河超大作の第二作目。
当初は東京裁判までの四部作を予定していたが、制作費が膨らみ日活が経営悪化により日活ロマンポルノの”礎を築く”ことに…
かなりボリュームがあり見応えたっぷりでした。
第二部より恋愛要素は少なくなって、戦闘や虐殺など戦争色がかなり濃くなった。
そして妻となった吉永小百合や戦地に行った北大路欣也がとても良かった。
ただ…
完結編だけ観ているので、日中戦争開始直前から、ノモンハン事件の戦闘を中心に、第二次世界大戦の開始の宣言で終わる。
戦闘シーンのリアルに目を留め、戦争の悲惨さを知る。
この辺りの歴史の実感性が薄かった…
日中全面戦争からノモンハン事件へ、戦争に翻弄される人々を描いた大河映画三作目、東京裁判まで描く予定が日活の経営危機で打ち切りになった。今も変わらぬ精神論で進む日本に呆れる。監督は有名な共産党シンパな…
>>続きを読む日中戦争開始からノモンハン事件までを描く。
国家総動員法などの制定から対中戦だけでなく、英米戦や対露戦まで想定する大企業。一方で女郎屋へ娘を売らなければならない農家も描かれる。そんな中でも強い意思を…
第三部 完結編(昭和12~14年)
日中戦争が開戦。陸軍の強硬と理不尽、ノモンハン国境事件の過酷を描く。
※前後の歴史の流れは第一部にメモ
冒頭、エイゼンシュタイン監督やタルコフスキー監督の作品ク…
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