さくら隊散るの作品情報・感想・評価

「さくら隊散る」に投稿された感想・評価

戦争や被爆した体験を後世に残す語り手はどんどん少なくなってくるわけだから、すごく貴重になってくるし、生の声はすごみが感じられる。知覧にある特攻平和会館に訪れたときに見た片道の燃料のみ積んだ爆撃機で、敵の艦隊に突っ込む特攻兵が家族に残した肉筆の手紙を見て、涙が溢れてきたのを思い出した
tori

toriの感想・評価

4.0
被爆して亡くなった男優さん、女優さんを知る人達の語りが中心の
ドキュメンタリー

原爆が完成した経緯や爆撃機はどこから飛んで来たかなど
アメリカ側の事情も織り込んであるし
原爆は広島の頭上500メートルで原爆は炸裂し一面を焼き尽くし
10000メートルにも達するキノコ雲が沸き上がったなど原爆の恐ろしさを教えてくれる

そして何よりも被爆した方がどれほど苦しんで亡くなったかを
今頃初めて知った

日本は世界の核撲滅に真っ先に尽くすべき国
それどころか被爆した事自体を伝える教育さえ怠っている
戦前日本各地で活動していた移動演劇:桜隊のメンバー9人が広島で被爆し亡くなった事件を当時を知る人たちの証言を元に掘り起こすドキュメンタリー映画。隊の中心的役者だった丸山定夫や映画『無法松の一生』で阪東妻三郎と共演した元宝塚スター未亡人役の園井恵子(その時の子役が長門裕之だったのかあ)、裸体にシーツを巻いて避難列車で東京へ戻り東大病院に入院して亡くなった仲みどり(原爆症一号患者)らの死の模様を再現していく。時代と共に風化していく原爆や戦争に巻き込まれた市井の人たちの悲劇を生命かけて生涯追っていった新藤兼人監督、こういう映画を残してくれたお陰でこうして初めて桜隊の存在を知り戦後演劇界を背負ったであろう貴重な人材を失った出来事を知ることができました。合掌です。
2016年の感想。広島原爆投下71年目ということで放送されてました。ドキュメントとドラマの混合映画で「ある映画監督の生涯」に近い映画でした。途中から観たことあるなと思い出しました。当時としては、男子に大人気の八神康子が出ていたからですね。彼女は、本格的な女優になりたかったんだろうなぁと思いますね。最近、古い日本映画を観ているわけですが、利根はる恵も参加してたり、有名どころの滝沢修、小沢栄太郎なんかも関連して出てくる。「無法松の一生」の園井恵子が被害にあう。宇野重吉の証言は、最後のフィルムとなった。新藤兼人は、記録しなければの一念で映画にした感じだ。園井恵子を演じた未来貴子もどっかで見たことあると思ったら「刑事物語2」でデビューしたん人だった。観ていていろんな情報が個人的に混じって観てしまいましたね。ドラマ部分であまり役者にしゃべらせなかったのは、かえって悲惨な状況を想像させる効果がありましたね。
mikoyan358

mikoyan358の感想・評価

4.0
以前からもっと知りたいと思っていた、巡り合わせ悪く広島滞在中に原爆に遭い命を落とした慰問劇団「さくら隊」を描く。「無法松の一生」での凛とした佇まいが印象的だった園井恵子、そして被爆後東京に戻り世界初の原爆症と認定された仲みどりなど、所属した人たちの足跡を再現ドラマと関係者の言葉で綴っていくドキュメンタリー形式。一通り経緯は知ってはいたものの、日を追うごとに想像を絶するような後遺症に悶え苦しむ姿は再現と判っていても見ていられないほどで、新藤兼人監督ののこの地味?な題材を後世に残したいという執念の一端が十分に感じ取れた。劇団の運命を辿ると同時に、同様に何千何万と存在した広島や長崎での過酷な事実を認識するという意味でもこの作品の存在価値は大きいが、なかなかレンタルで置いてあるところも少ないのは残念だなあ...
たなべ

たなべの感想・評価

5.0
見てください。お願いします。
私は、大林宣彦監督の「海辺の映画館」で、さくら隊について知りました。
どちらが先でも良いので、見て一緒に考えませんか?
8月6日、広島で原爆投下の被害に遭った移動演劇隊「さくら隊」の映画です。半分ドキュメンタリー、半分ドラマです。ドキュメンタリーの比重の高い作りのお陰で、当時のことをほぼ知らない世代でも「痛み」を感じることのできる優れた映画となっています。移動演劇隊がどのようなものであったのか、戦時下、演劇人がどのような思いで演劇を行っていたのか、さくら隊の面々がそれぞれどのような思いでいたのか、また、彼女たちに関わった人が戦後生き延びてどのような思いを持っているのか。この映画は人類史における貴重な資料となっています。新藤兼人監督の重大な功績です。全日本人に見てもらいたい映画です。
yoko45

yoko45の感想・評価

4.0
 「海辺の映画館(大林監督)」にも出てきた桜隊の話。戦争が進む中、弾圧、劇団解散、劇場閉鎖などが続き、やむなく劇団員たちは、国の意向を受けた移動演劇隊に所属し地方巡業や慰問活動を行い演劇を続けたようです。
 原爆のピカドンは、ピカ、1、2、3、ドン。移動劇団員のなかでもピカで即死、ドンの音を聞いて被爆、広島を離れていて助かる、それぞれ運命が分かれました。
 この作品では丸山定夫、園井恵子、仲みどり、この方々の桜隊に入る前と被爆して苦しみながら命を落とすまでの足取りが、滝沢修、宇野重吉、長門裕之、杉村春子、槙村浩吉(桜隊)、池田生二(桜隊)ら数多くの証言を織り交ぜながら再現されます。
 園井恵子さんが出演する映画『無法松の一生』(1943年)の映像が少し出てきます。調べると有名な方で、中井志づという方に書いた手紙が検索できました。戦争の波にのまれ悩み抜いて生きた方々の気持ちを想像して何か書こうと思いましたが、これを読んだら書けなくなりました。

(以下、ウィキペディアより)
 東京に最後までとどまり、先生のおそばで勉強させていただくつもりでしたのに、広島へ劇団疎開することに決まり、私も一緒にまいることになりました。
 「生きていくうえは、いま死んでも、悔いない生活でなくてはならない」。このごろ盛んに謳われている言葉ですが、ほんとうにいま死んでもいい生活をしている人が、幾人いるでしょうか。求め求めて、とうとう広島行きとなりました。
 私が、東京に残るために広島行きを断ったら、劇団を解散するとか何かとごたごたして、三好十朗先生にも、「あなたは、芝居をやめる人ではない。とにかくやりなさい。選ばれた人は、最後までやめてはいけない。苦楽座の集まりのないときでも、私と話にいらっしゃい」とすすめられ、二日ぐらい考えたあげく、永田氏に負けました。
 丸山さんは、黙って廊下に座って、頭を下げられました。これからは、丸山さん、永田さんに引きずられるのではなくて、私が引っぱってまいります。やわらかく、強く手綱を取っていくことにしました。
べらし

べらしの感想・評価

3.7
もうここまで来ると出来とか、そういう問題ではない
♪すみれの花〜咲くころ〜〜を流しながらタカラジェンヌが原爆症で悶え苦しんで死んでいく場面を描ける作家が今いるのか?覚悟と怒りが違う
mh

mhの感想・評価

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戦争映画のつもりで再生ボタン押したら原爆被害に遭った移動劇団ついてのドキュメンタリーだった。
原爆投下直後の混乱した状況がよく伝わってくる。再現フィルムが稚拙なぶん、リアルに見えて生々しい。原爆については一時期語られすぎたこともあって、その拒否反応がずっと続いているような感もある。そんなせいもあってか妙に新鮮に目に映る。
築地小劇場、新劇の立役者丸山定夫の追悼フィルムでもあった。
原爆症について学ぶにはうってつけの一本。

余談
TSUTAYA歌舞伎町店で借りてきたレンタルDVDは画質がかなり悪かった。かなり早い時期にDVD化した感じ。
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