社会派の熊井啓監督が、遠藤周作原作の九州大学生体解剖事件の顛末を克明に描いた問題作。アメリカ🇺🇸陸軍航空軍第314爆撃団のB-29、55機が九州に飛来し、大村飛行場を飛び立った紫電改30機の迎撃で2…
>>続きを読む【映像ホール・シネラ 資料より】
遠藤周作の同名小説の映画化だが、原作は1945年九州大学医学部で実際に行われたB-29爆撃機搭乗員で捕虜となった米兵の生体解剖事件を元にしている。映画はこの解剖事件…
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教授たちの無言の苦しみ、冷淡な佇まい。
成田三樹夫さんの「ガーゼ、ガーゼ」という静かなセリフが、独特の声とともに耳に焼きつく。
人を救うはずの医者が、生体解剖に手を染めていく。
それはまるで、いつ…
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人を救う為の医療の犠牲になって死んでいった者たち、その命の重さとは、そして人間の良心とは何なのかを深く考えさせられる映画だった。
患者を実験材料、もしくは昇進の為の道具としか見ていない医師達の冷酷…
【怠惰(acedia)】
「僕にとって良心の呵責とは、他人の目、社会の罰に対する恐怖だけです。」
神の元において狂った人々と、神無き社会で人間を諦め壊れた人々との、噛み合わぬ会話が呻き軋む。渡辺謙と…