男を嫌い男を上手く扱いなんとかこの祇園の世界をひっくり返して生きて行く覚悟のかっこよさと結局社会の構造として女は突き抜けることが出来ない悲哀に満ちていた。
ファーストカットのカメラからラスト付近の横…
溝口健二特有の驚くような長回しはこの頃はまだ控えめ。とはいえ、フーレム使いを見るに溝口の映画的才覚はさることながら、日本家屋の映画との相性の良さを感じた。義理に拘る姉と計算高く金を得ていく妹の対比。…
>>続きを読む流れるようで俗っぽい京言葉が美しい。男女とも大概にしないとしっぺ返しが来るし、誠実に生きていたってとばっちりを受けることもある。誰よりも大事にすべきは義理でもお金でもなく自分だろう。本作は本来90分…
>>続きを読む贅肉を削ぎ落として(監督の意図と関係なく削ぎ落とされたものが現存フィルムである可能性があるが)短くまとまった良作だと思うけど、他の溝口作品みたいに明日に一抹の希望があるわけでもなく、死んで終わりでも…
>>続きを読む人物たちは会話しながら、常に手元が動いている。多くはモノを扱っている。煙管に火をつける、傘の柄?で相手をつつく、酒を注ぐ(注ぐ方も受ける方も片手だ)、ビールのコップを下げる、手を合わせる、洗う…。つ…
>>続きを読む芸妓が男性にいいように慰みものとして使われてることへの悲観とその男性をうまく転がしていい生活を手に入れようとする手練手管がずっと哀しい。
芸妓も客も、人の心を弄んでポイの世界。姉も姉だし、妹も妹。…
一気観でした。山田五十鈴のための役どころ。啖呵きれる女優。戦前の映画ばかり観ているが、女性問題がテーマのものが多い。社会保障もない時代、生活は大変だったと思う。ましてや昭和恐慌。果たして女性が自立し…
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ふたりで生きていくために しあわせになるために どうしたらいいかとおもちゃは考えていて 心を手放した 騙される前に騙した 大事な家族を守るために
梅吉姉さんは 誰かを想っているようで 結局は自分…
©松竹 大谷