あのセット、オッティンガーの『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』を思い出した。「この道をひとりで行くのよ」のところの謎の狭い通路や謎に積み上がる土管は、やはりマブゼのセットから引用したのかな。そ…
>>続きを読む復讐こそ究極の愛。
愛の話だけど、何よりドイツ人の忠誠心の話だった。
レディ・ジェシカはクリームヒルトにそっくり。黒装束に身を包んでたり、喪に服している様子とかその表情まで何もかも。それでいて凛…
気持ち的には地球規模の復讐。愛ではなく憎しみで分かりあう関係。嫁ぎ先で私怨大噴出。破壊の物量。籠城のroyalty. 前編に比べて在りすぎる一貫性。セット美術は変わらず神掛かっている。土壁、鷲翼冠、…
>>続きを読むフリッツラングが手がけた壮大な叙事詩は血生臭い愛憎劇で幕を閉じる。
ジークフリートは英雄として有名だが、英雄として描写せず人間として描くことでゲルマン民族の精神を表現し、ドイツ国民広く伝播させよう…
いかにも英雄譚といった前作から夫を殺された女性の壮絶すぎる復讐心が暴走するダークな展開に変貌して唖然とするが、様々な人間の負の感情が交錯して積み重なりラストで爆発する巧妙な脚本とそれを映像として成立…
>>続きを読む淀川長治のオールタイムベスト10の1本。13世紀にドイツで書かれた国民的英雄譚「ニーベルンゲンの歌」(日本で例えればヤマトタケルの物語のようなもの)を二部作で映画化。
後半となる本作は、亡きジーク…
物語のバトンはジークフリートから彼の妻、クリームヒルトへと渡された。
第一部のファンタジー色は後退し、悲劇から紡がれた第二部の物語は復讐叙事詩と誓い、ニヒリズム。そして生きる亡霊の物語だ。
そんな…