【飛びついてこい!】
小津安二郎監督のノワール調の1933年のサイレント作品。
〈あらすじ〉
タイピストの時子は社長令息から高価な指輪を贈られるが、彼女には他に恋人があった。街のチンピラを取り仕…
(別媒体から感想を転記)
2024/01/08
神保町シアター「白と黒の小津安二郎」特集にて生伴奏付き。小津作品なのにギャング映画、拳銃が登場する異色作。でも激しい抗争とかはなく専らカップルの痴話…
裏社会に生きるボクサー崩れのヤクザ者と、昼と夜で違う顔を持つ情婦。ヤクザ者に憧れて身を持ち崩す子分と、そんな弟を心配する姉。清らかな彼女に己の生き方を悔いたヤクザ者と情婦は、真面目に生きる決心をした…
>>続きを読む冒頭のショット群かっこよすぎる歩く2人を上空からロングで捉えた次に、タイピストたちの画面を埋めるような数と音に、一気に緊張感が高まる。レコード会社の犬のデザイン的な配置や、田中絹代が銃を出すリズム感…
>>続きを読む小津のサイレント作品。
ホークスの「暗黒街の顔役」の翌年製作で、暗黒街の香りが漂うがやはり小津っぽい温かみ。
田中絹代がもう。童顔のようで時折おばあちゃん顔に見えたり、垢抜けない素朴さと貫禄が入…
あまりにも画質がきれいなのでサイレント映画だと忘れてしまいそう。
セリフの日本語がとても粋で言葉がきれい。
田中絹代は田舎から出てきたばかりの娘のようなのに既にずべ公なのだ。
与太者の襄治とまとも…
小津安二郎監督のダンディズムな作品系列で、「朗らかに歩め」に連なる与太者が、聖女に翻弄された様に回心して行くストーリーだが、何故か親友清水宏の同年「港の日本娘」と同様毛糸の玉が鍵になっている気がする…
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