近松門左衛門の人形浄瑠璃『大経師昔暦』を下敷きに、川口松太郎が書いた戯曲『おさん茂兵衛』の映画化。
江戸時代の京都。紙商人の妻・おさんと、夫の奉公人・茂兵衛は、ある誤解をきっかけに不義密通の疑いを…
近松の様式美と溝口健二の美意識が
見事に絡み合った秀作。
キリスト教圏の「ロミオとジュリエット」が
自殺するのに対し本作が磔の刑に処される点が興味深い。
心中ではなく処刑されることで自分達を否定する…
このレビューはネタバレを含みます
初鑑賞です。
展開の積み重ねに目が離せなかったです。
①印象に残ったところ
・冒頭
いきなり始まったという印象です。
状況を把握するのが難しかったです。
その分、集中を促されました。
…
近松門左衛門の『大経師昔暦』に登場するおさん・茂兵衛の悲恋物語を脚色した作品で、タイトルが似ている秋元松代の『近松心中物語』とは全く関連性がない。丹波には「おさんの里」なる観光スポットも存在し、どう…
>>続きを読む俯瞰で、見た気になって、あなたも明日はそこかもしれない。そんな、人生を狂わすあなたの欲と欲と。今まで縛られていたそれは止め処がない。沈んで登って、あゝなんて綺麗な表情。
恐怖か憧れか、蔑む対象なん…
不義密通が重罪とされた時代(今もある意味そうか)に、男女がすべてを捨てて愛に生きそして死ぬまでの物語。上品な語り口だけど容赦無い。当時の時代背景や人のいやらしさ身勝手さ誤解によって二人が追い詰められ…
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