低開発の記憶-メモリアス-の作品情報・感想・評価

「低開発の記憶-メモリアス-」に投稿された感想・評価

キューバ映画の名作
あまり歴史とかには詳しくないので分からない部分もあったけどすごく好きな映画だった。どことなくフランス映画みたいでした。

ヨーロッパを理想として、キューバと人々を「低開発」と見下す主人公。
女性にだけは積極的で、偶然通りがかった若い女性エレナを洗練された都会の女にしようとするが、ヘミングウェイから避難所としてしか見られなかったキューバと同じように、エレナもまた「低開発」だと分かり興味を失う主人公。
「エレナにはまるで一貫性がない。ものごとを関連付けることが出来ないのだ。それこそ後進性の証だ」というセリフが好きでした。
また見直したいと思った映画だった。
CHEBUNBUN

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4.1
【キューバ映画史上最重要作】
今年の夏にキューバへ行こうと考えているので、このキューバ映画のDVDを買って観てみた。

社会主義革命が成功し、カストロが本格的に社会主義国家形成を始めた1961年を舞台に富豪の小説家が亡命するか否かを悩むという内容。

かなりフランスヌーヴェルヴァーグやイタリアネオリアリスモのリアリズムと実験精神を意識した作風になっている。例えば劇中に当時の社会情勢を補足するドキュメンタリーが挿入されていたり、ジャズのリズムに合わせてシーンを乱雑に嵌め込んでいくあたりにその精神を感じる。

内容は至って文学的。ある富豪がマンションの上層階から、下界の者を双眼鏡で覗き、「奴らは低開発だ」と見下す。女を連れ込んで、盗聴なんかして品定めするが、自分に見合った女は見つからず「低開発だ」と捨てていく。

しかし、自分は国外逃亡する勇気がなく、どんどん社会主義に取り込まれていく。そのイヤーな葛藤、デカダンスが映画全体を包み込んでいた。

まさしく、1960年代にブルジョワだった者の地味に嫌な雰囲気をカメラに収めた一本と言えよう。
milagros

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4.5
キューバ映画は多様な素材をコラージュするのがとても上手い。キューバの全体像を的確に縁取りながら、個人の軌跡もくっきりと残す離れ業。

ブルジョアはどの映画においても敵にされる。この映画のセルヒオの生きづらさは、歴史に取り残される、不変の人々の声なき叫び。
キューバ映画の名作。
面白かったというよりこんな撮り方もあるんだといった感想
spacegomi

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4.2
西欧への羨望と自国への諦念、シニシズムがそのまま己の身にふりかかってくるインテリゲンチャ。革命後の空白による実存の希求。めちゃくちゃ面白い。これは誰かの自伝なのかな?
うんこ

うんこの感想・評価

4.9
主人公が耽溺する「芸術」と、無関心な姿勢を貫く「闘争」が、弁証法的に歩み寄って一つになる瞬間。エイゼンシュテインはもっと長生きして、この作品を観るべきだった。彼が音声映画に見出だした夢は、まさにこの作品によって叶えられている。アレアは思慮深く賢い映画作家だとつくづく思う。
KtkT

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2.5
何となく見るにはつまらない映画だと思う。劇中で何度もでてくる『低開発』って言葉や不自然なまでの繰り返しの編集は社会だけでなく、主人公も進歩がないということを比喩的に表現しているのかとか、色々考えながらみたら、興味深いのらかもしれない。
革命後のキューバに不満をもち、どいつもこいつも馬鹿ばかりだと、シニシズムの独り言を心のなかだけで呟く主人公。

でも、「女の子には触りたい」という思いだけは隠せず、ナンパしたり元カノを思い出したりする、かわいい主人公。

同じ動きをリピートする編集が面白い。
一人称。女性が木々に消えてゆく時のショットで吹く風が格好良い。幸せな回想の幸せ感がヤバい。
Clara

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3.5
ラテン!ラテン!ラテン!にて鑑賞。キューバ映画の原点であり名作と言われる1本。ドキュメンタリー映像を挟みながら、革命からキューバ危機に向かう国の様子を描いている。

カストロの社会主義宣言により、多くの人びとが、特にブルジョアジーが我先にと亡命する中で、ブルジョアジーの主人公はキューバに留まる。そのわりにキューバは低開発国家だと見下し、欧州を理想に掲げている。しかし、革命を声高に叫ぶわけでもなく、反体制派なわけでもなく…ただナンパして過ごしているだけ。しかもその対象は祖国のように低開発な女。それを欧州のように、洗練された女に仕上げることが目的…なんじゃそら!笑
ターゲットを見つけたが、なんかちょっと違かったからポイっとするかーとなった時、裁判沙汰になる。以前ならブルジョアジーが不利になることはなかったが、涼しい顔もしてられない状況になり、それまでさほど大きな国家の変化を感じていなかった主人公も強くその変化を感じることになる。

以上のことはわかったが、結局この主人公はなんなんだ…と消化不良で終わった。