10番街の殺人に投稿された感想・評価 - 8ページ目

「10番街の殺人」に投稿された感想・評価

Redick4

Redick4の感想・評価

4.4
リチャードアッテンボローの怪演は映画史に残るレベルではないだろうか。
黒沢清監督が敬愛するリチャードフライシャーによる実話ベースの映画。
この映画の少し前にリチャードフライシャーが製作した「絞殺魔」に似た演出方がなされているが、犯人の気持ちの悪さはこちらの方が上である。
「クリーピー 偽りの隣人」の香川照之のキャラクターはこの映画から発想しているのだろう。
黒沢清監督がリチャードフライシャーからいかに強い影響を受けてるかがうかがえる。
ちー

ちーの感想・評価

3.8
監督2度目の絞殺魔。ノッティングヒルで実際に起きた連続殺人を事細かに撮る。人に魔が差す瞬間の目が怖い。実行を決めてからは着実に足場を固めていくのがまた怖い。度々カメラが殺人鬼視点になるの嫌な気持ちになる。劇渋監督。
イギリスで実際にあった冤罪事件を基にしているだけあって、淡々とした展開
地味だけど、とても気持ち悪い映画です(作品の出来そのものは良い)

犯人の気味の悪さもさることながら、冤罪の被害者もばか過ぎるので何とも言えない気分に
何だろう...この後味の悪さは...
R

Rの感想・評価

4.8
すっすごい…心に闇が染み入ってくるようなこんなすごいサスペンスひさびさに見た! 冒頭、リチャードアッテンボロー演じるハゲでまるくてメガネの不気味なクリスティが、気管支炎を患うおばさんを狭苦しい家に招き入れ、さぞつらいでしょう、と吸入器を口にあてる。医者にしちゃ不気味だな、と思って見てると、苦しみで暴れだすおばはんを押さえつけ、ガスで気を失わせたあとロープで絞殺して家の庭に埋めてしまう。1944年のその殺人の5年後、クリスティが家の二階と三階をフラットとして賃貸してるところへ、赤ん坊連れの若い夫婦がやって来て、部屋を借りることになる。ただでさえ貧しい夫婦はさらにもう一人子どもを授かってしまい、生まれる前に始末するしかないなって運びになったとき、クリスティが、ボクは医師の訓練を受けてて堕胎を何度もやったことがあるからやってあげよう、と申し出る…そして、5年前と同じ悪夢が繰り返される…という流れで、最初から最後まで演出が陰湿で気狂いじみててホントすばらしい。まず、画面が暗い。影の部分が多いうえ、暖色が画面にほとんど現れず、どんより寒々しい。なのに、まったく見づらいということがなく、むしろ照明が的確で、すべての画が精密に計算されてて、見事としか言いようがないダークさ。クールかつスタイリッシュ。音楽は全然なく、硬質な物音とクリスティのボソボソボソボソ喋る口調だけが耳に残る。リチャードアッテンボローの声のトーンとブリティッシュなサウンドは聞いてるだけで気持ちいい。殺人シーンは、じわじわ恐ろしい反面いろいろ障害が起こって滑稽でもある。突き放したような映画的エモーションの欠如をただ観察することしかできないのがもどかしくも気持ち良かったりする、この不思議な感覚。いったい何なんだ! のあとのアッテンボローのぶるぶるぶる。全体の暗黒ムードのなか、ひとり、アホ丸出しの若き赤貧旦那を演じるのがジョンハート。学がなくて文字を読むこともできず、見栄を張るために周りにバカな嘘ばっかついてる。どこまでも可笑しすぎるバカたれなのだが、全体の重苦しいムードのためなーんか笑えない。しかもどんどんますます悲惨なので見終わった後も変に心に残る印象的なキャラクターだ。で何やかんかあったあとの終盤の大胆な省略と視点の切り替えはクールでシビれるし、最後の穴を覗くシーンは好き過ぎて震えた! ホントすごい映画です。ここまで映像と音のスタイルそのものに魅せられる映画ってそうそうない気がする。DVDがもっと安ければ即刻買っていることでしょう。廉価版だしてちょうだい。フライシャー監督いまんとこ見たやつどれもすばらしい! レンタルで観れる作品が少ないので是非ともレンタルで見れるようにしてくださりたし。とりあえず見えない恐怖はさっそく見てみよう。
まりも

まりもの感想・評価

3.9
実話。冤罪事件。

ジョン・ハートが、徐々にやつれていく姿がいたたまれない。


イギリス裁判官のかつら。


仕事をしていたアリバイがあるのに・・。


深いため息ついた。
なすび

なすびの感想・評価

3.0
一見スタイリッシュな殺人サスペンス映画にも見えるこのジャケット写真ですが、中身は全くの別物、エヴァンス事件という実際に起こった冤罪事件を元に撮った実録犯罪映画である。
しかも特にシンプルにストレートに話は淡々と進んで行くのでこれでもかと事実の恐ろしさを突き付けられる…この映画を見ていて感じた気持ち悪さ鬱屈とした圧迫感はクロードシャブロルが同じく実話をもとに撮った「主婦マリーがしたこと」を彷彿とさせた。どちらの作品も堕胎手術と死刑制度の終わりが関わってくるのが興味深い。

何はともあれ「可哀想なジョンハートが見れる」ということで飛び付いて見たのだけど想像の500倍くらいジョンハートが可哀想でした😢
てかジョンハート本当に演技上手いですね…ここまで演技派とは知らなかった…結構泣くシーンが多いんだけどこんな泣き方できるんだってすごかった。怒鳴る所では声がよく通るしちょっとした虚言癖とか嘘を隠す不安げな顔とかひとつ取っても見ていて上手いなぁって思う。
そんでもって、イケメン❤️この柔らかい顔立ち色白細身英国男子大好き❤(ex.ベンウィショー、フィンホワイトヘッド、トムコートネイ)あんまり人間的にはかっこいい人として描かれてなかったけど自分的にはちょっとツンデレなところ、酒場で奥さんに「グレゴリーペッグかっこよかった〜あなたちょっと似てるわね、目元とか」って言われた時に照れニヤけながら「お前もう酔ってるのか?」って言うところで胸を射抜かれました💘お酒飲んでるときに好きな人に言われたい言葉ランキング4位ぐらいやね!!!😆すきぃ。

リチャードアッテンボローさんはとにかくこの役を引き受けただけで偉い!こう言う映画の実在の人物ってだけで大変やにハゲデブチビの変態殺人おっさん役で女の体に顔擦り付けて「ハァ…ハァ…」ってやってて。。。「トガニ」のハゲデブチビ変態双子やった方と合わせて表彰したい😭

冤罪で死刑になるのってやっぱり恐ろしいしあってはいけないことだと思う、しかしやはり今でも死刑制度が残っている日本ってどれだけオカシイ国なのか……
『絞殺魔』以上に陰鬱とした実録犯罪もの。観てて気が滅入る。頭が弱いせいで罪を着せられ吊るされたジョン・ハートが印象的だった。ラスト、部屋の壁をたたいた音で、壁に埋まった死体が発掘されるシーンがホントぞっとするよ!!

最初の殺人のシーンで、ガスを吸わせて、もがく女を諌めようと体(おもに胸)をほんのちょっと掴んだり、貸家を見に来た階段を登る女の足にほんの一瞬だが目を奪われたりする演出がすげー地味に織り込まれてる。ああいうほのめかしみたいな演出が上手いんだよね。

あと、家を出ようとする妻を殺す件も素晴らしい。あの省略の凄さ。妻が家を出る話を持ちかける⇒ロープのカット⇒なにやらせっせと作業するアッテンボロー⇒カメラがパンしたらテーブルクロスに包まれた死体 明言はされてないけど、これだけで妻殺したことになるもんなぁ。
実際の殺人事件をとにかく
リアルに描いた作品。
冒頭のクレジットにもあるように
忠実に事実に沿ったつくりになっていて
怖いぐらい淡々としてます。
その不気味さが素晴らしかったです。
にしてもクリスティー怖すぎです。
リチャード・フライシャーは色んなジャンルの作品を撮ったけど、やはりサスペンスにおいて一番面白いものを作っていたように思う。

初っ端からリチャード・アッテンボローの狂気と怖気の走る演出が光っており、この時点で素晴らしい作品になっていることがよくわかる。

家を借りた人物を信用させた後で襲うってアッテンボローの手法は後のクリーピーみたいな恐ろしさがあったけれど、蓮實重彦と追悼時に対談までした黒沢清は少なからずこの作品も意識したのだろう。

とにかく圧倒的なアッテンボローのサイコパス演技とそれを最大限に活かしたフライシャーの演出が際立つ作品だったが、これが実際の事件を基にしているというのが何より恐ろしい。
tristana

tristanaの感想・評価

5.0
救いようがなく頭の足りないジョン・ハート、壁の中で手足を縛られ正座する死体、あっさりと省略される殺人シーン、出来の悪いブラックジョークのような後書き。嬲り殺しにするのを楽しむように、かえって悪趣味なほど淡々とした不敵な演出。実録ものの一つの頂点に位置する映画。

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