殺人者はライフルを持っている!の作品情報・感想・評価

「殺人者はライフルを持っている!」に投稿された感想・評価

狂える若き射殺魔と老いた怪奇映画スター、カタギじゃ思いつかない組み合わせ。
これぞ現実vs虚構。

制作の発端がロジャー・コーマンの無茶振りというのも驚きだが、それをここまでに仕上げるボグダノヴィッチに驚嘆。
ほんと〜にボグダノヴィッチの若かりしき頃がめちゃくちゃ好み…好き…

以前知人からテキサスタワー銃乱射事件の関連作で名前が挙がってたのを、ようやくみました
最近、無差別スナイパーものを連続して観ているので、その道のパイオニア的作品である本作も観賞。そして個人的に初のピーターボグダノヴィッチ作品。

1968年の本作のわずか2年前の1966年に起きたテキサスタワー乱射事件に強く影響を受けた作品で、普通の好青年が表情そのままに殺戮のスナイプ事件を起こす恐ろしさが描かれている。原題は標的者たちの意味。走行中の車を狙撃するシーンがあるのですが、ちなみに1963年にケネディ暗殺があります。

しかしこの映画が貴重なのは、映画業界のメタ視点がメインストーリーにあることです。1931年にフランケンシュタインの怪物を演じて以来、様々な怪奇ホラー映画や怪奇SF映画で怪物や男爵、博士などを演じてきた俳優ボリスカーロフが、ほぼ本人のような役で60年代の落ち目のホラー映画俳優を演じている。

若き狙撃魔の凶行へのストーリーと、前述のボリスカーロフの実人生のようなドラマが交互に進み、そして最後に接触するという奇妙なバランスをもった快作。

撃たれて死ぬ役の何人かの倒れ方の演技が上手かった笑

人が撃たれて高所から落ちるシーンを影で表現していて、良い"逃げ"演出だと思いました笑 アンタッチャブルのラストの落ちるシーンとかしょぼいもんね。

ドライブインシアターでの狙撃シーンは見もの。スクリーン裏から狙撃しまくり。

P.S.
本作とはあまり関係ないですが、2作連続で60年代アメリカ犯罪映画を観ると、同時期のセルジオレオーネ作品がいかに映像的に(カメラワーク・編集・音楽)うるさいかわかりますね。もちろんレオーネ大好きなので褒め言葉で。
狙撃犯に加え、ボリス・カーロフが怪奇映画役者役というほぼ自身として出演し、その2人の物語が交錯する話。
まーまーくらい。肝心のドライブインシアターでの殺戮シーンが全く良くない。撮影が悪すぎて位置関係だとかが分からない。

狙撃者が妻を殺すシーンが白眉か。
キスしようと近づく妻を引きつけるだけ引き付けておいてからゼロ距離で射殺。妻が後方に吹っ飛ぶ。ここのカット割りは見事。
どなべ

どなべの感想・評価

3.0
ライフルを持ったサイコ青年が見かけ上無動機・無計画に次々と人を殺していくさまはこの時代のアメリカらしさを感じる
往年の名優とのラスト付近のシーンは意図を感じる
ピーター・ボグダノヴィッチ初監督作品。
ボリス・カーロフ演じる年老いた怪奇映画スターのバイロンが、ドライビングシアターでの自身の出演作の舞台挨拶に出るために向かうが、ライフル銃を持った殺人者がドライビングシアターで無差別殺人をしようとしており・・・という話。

年老いたボリス・カーロフも見た目が様になっている。現代劇でもいい演技していた。アドリブで入れた自身の鏡に写った姿に驚く演技が面白くて素晴らしい。

殺人者のボビーが日常的作業でもするかのように家族を殺していくのが怖い。そしてドライビングシアターで次々とライフルで人々が殺されていく様も、実際にそういう事件が起こりそうという感じがして怖かった。

ロジャー・コーマンが製作資金を出しているため低予算で条件付の中での製作であるため、出来がいい映画ではないけど、設定や役者陣、メタ的構造で楽しめる。製作裏話を知るとより楽しめる作品。ボリス・カーロフは現代劇でも強かった。
あかね

あかねの感想・評価

4.1
この監督ってit関わってるんですね..!
ペーパームーンの監督の
初期作品のサスペンスもの✨
ストーリーは簡潔ながら
とても魅了された今作。
これは、優秀!!
すごく楽しかった(*´-`)!!

歪んだ少年。
サインはもはやでていた。
一般に潜む悪こそ怖いものはない。
着付けるか、気付けないか、
いや、気付けないだろう現実。

ドライブインシアターという
夢を与える場所が
地獄と化した時
容疑者の高笑いだけが聞こえる現実。
闇といいこの時代にしては
獲物を狙うには最適な場所であり
ラストには2人のお話が交わる。

これが現実なのか...
最後のあの言葉だけ耳に残る。

そして、怯える容疑者。

おじじのまさかの勇敢な
平手打ちと顔の威嚇だけには
笑えましたがね笑😂😂!

ケネディ暗殺や色んな無差別殺人
を基に作られた映画。
昔ならではの程よい緊張感は
逸材です。
戯連堂

戯連堂の感想・評価

5.0
往年の怪奇スターとテキサスタワー乱射事件をダブらせた犯人との対峙!乱射事件が解決せず、大勢の人間の集会場所をマークせぬ警察の無能感はさておき、銃が日常の社会といえ、近所のお山で射撃遊び、コンビニ感覚で商売の銃火器店、トランク溢れんばかりの銃を搭載する乗用車・・・病みすぎ。終盤カーロフの無謀な活躍💓(画面カットバックが昔の怪奇映画風) エンドロール広大な駐車場にポツリと犯人のクルマ、シャレとる。
ドライブインシアターって日本の文化としてないからわくわくする
光に叛く者。
どこにも感情移入することなく渇いたまま映画が通り過ぎて行く。