双方どちらもそれぞれの正義に生きている。
そこに加わる時代というエッセンス。
珍しい良い井伊直弼
演じる中村吉右衛門も良い。
観終わってジーンとしんみり
静かに感動する良作。
(スコア内訳)…
派手なチャンバラや、合戦が舞台の時代劇ではなく、江戸時代から明治に移り変わる際に起きた「桜田門外の変」をテーマにそれに関した人間ドラマを、登場人物の心理や背景と共に、地味だが丁寧に描いた物語
また…
「葉隠」には武士道と云うは死ぬことと見付けたり、とあるが、本当は死ぬ覚悟で日々生きることではないか。時代が変わっても失くしてはいけない、変わらない価値感がある。過去に捕らわれて雌伏するのではなく未来…
>>続きを読む桜田門外ノ変から明治維新へ時代移ろう大きな転換期を彦根藩家臣の仇討ちという目線で描かれたフィクション。
時代の変化は無理矢理に生き方を変えらざるをえないが、誰もが信念を捨てたわけではない。そんな描写…
それぞれが命をかけて大切にしていた主張や信条、組織などが、維新とともに意味のないものになっていく、その時間の流れがとても残酷だ。馬鹿にされても、あれはつまらないものではなかったと意地をはる男たちの姿…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
敬愛する主君の仇、両親の仇、自身と妻の13年の復讐と苦労と死ぬことさえ許されない屈辱の日々の最期がそれか⁉︎と。
その最期は現代の倫理観なら納得だろうけど、当時の価値観ではどうなのだろうか?
…
©2014映画「柘榴坂の仇討」製作委員会