仁義なき戦い 頂上作戦の作品情報・感想・評価

仁義なき戦い 頂上作戦1974年製作の映画)

製作国:

上映時間:101分

ジャンル:

3.9

「仁義なき戦い 頂上作戦」に投稿された感想・評価

バヤリース爆弾いっぱい作ってたの、広能組のみんなでバヤリース飲んでる所が目に浮かんでよかった
シリーズ第4作目
今回の構図は分かりやすい二つの勢力の覇権争い。
オリンピック開催前の為世論の暴力団に対する目も厳しく警察も検察も重い腰を上げるというストーリー。身内の勢力争いよりも同盟関係の外交に焦点を絞っていて前作の難解さに比べるととても分かりやすい設定でした。

◆良い点/注目ポイント
・警察やマスコミが騒ごうが自作のダイナマイトで事務所など爆破しちゅうあたりやる事のスケールがでかいです。
・今回の乱闘シーンは、カメラワークに躍動感があり銃器と取っ組み合いも泥臭くないカットになっています。

◆改善点
・山守の親分ついに警察にチンコロというなりふり構わない行動にガッカリ。

◆総括
・広能と武田の会話は、組織は違ってもそれなりの筋を通すもの同士お互いをリスペクトする様は金や組織力とは別次元の漢の器を体現しています。
赤足

赤足の感想・評価

4.1
シリーズ史上最大の第三次広島抗争を描いた。仁義なき戦いシリーズ第四作目。前作から更に激化する抗争は頂点へと達し、いつしか住宅街での争いや市民を巻き込み死者を出すまでとなり、遂には市民や警察の怒りが爆発し抗議デモへ等へと発展していき、徐々に沈静化などの動きが見られる中で、梅宮辰夫率いる関西ヤクザは1000人以上の組合員を広島に送り込み、更には広能が別件で捕まってしまい懲役7年の刑を食らうことに!そして自体は更なる泥沼へと展開していくことに、結果として多くの逮捕者を出し沈静化するものの...好き放題、やりたい放題であったヤクザの時代の流れは変化を必要とされ、ラストで逮捕された広能と武田も時代の変化について行けなくなりつつある現状と抗争の果てに残ったものが懲役と寒さに鞭打つ老体であり、寒さ応える網走の刑務所での様は感慨深く映り争いと共にヤクザの時代の終焉へと迎えるように感じた。

そして、シリーズが進むにつれ、一作目で死亡したキャストが新しくシレッと登場するのだが、松方弘樹のラストだけはいつも同じなので、見てるとデジャブかと思ってしまい、かわいそうに思えてくるのは自分だけではなかったはずだ(; ꒪ㅿ꒪)
ラストの菅原文太と小林旭の会話は名シーンですね。大御所たちの出番より、若者たちが登場して世代交代が強調されます。
もしかして松方弘樹は、劇団・深作欣二のなかでBLというか男の熱い友情のなかにきらりと光る一抹の光それは特別だった恋と名付けられないにしても的な役割を担当している??それとも私がヒロキをいやらしい目で見ているだけなの???前回の血みどろきゃっきゃ群像劇から想像されるより、現実よ。。。て感じで進みつつ、キャラクターは現実よりドラマチックな、あと突然のメッセージ性がやっぱりエモくてあと私は推しの松永さんを見つけられなかった。どこいったん。
この辺りから若者を中心とした物語になって来て、「世代交代」が強調されて来たなと思わされました。
り

りの感想・評価

3.6
前作とは違い、大御所たちの出演シーンは減り、血気盛んな若衆のシーンが多目。最後の広能と武田が交わす言葉の通り、ヤクザ世界の中でも時代が移ろいでいる。幹部たちから威勢がなくなっていくのに対し、さらに増していく山守と打本の狡猾さ。そこの描き方がとにかく見事。
暴力団および暴力が何ももたらさないというメッセージ性とエンタメ性を上手く融合させていて、そこがまた凄いなぁ。
戦後、ヤクザはある意味で不可欠な部分があったが、復興を遂げていく中で次第に淘汰されていく。その様子を1970年代に映画として表現したのは本当に感服。
仁義なきシリーズ4作目!
警察や新聞屋、世論の動きが活発になっていくにつれ、ヤクザ連中のタマの狙い合いもこれまで以上に激しくなっていきます。
この頂上作戦で特に痺れるのは武田(小林旭)と岩井(梅宮辰夫)の2人。特に武田の「広島極道は芋かもしれんが、旅の風下に立った事はいっぺんもないんで」というセリフのあまりのかっこよさには漏らしそうになりました。
広能(菅原文太)がまたも逮捕され、山守(金子信雄)や打本(加藤武)らも逮捕される。ラストの広能と武田が窓から雪が吹くなか並んで座り語り合うシーンは一つの時代の終わりを感じさせます。
ここまででこの4作目は特に好きな作品ですね。さて、最後の5作目では一体どうなるのか!?
mtmt

mtmtの感想・評価

3.8
前作から引き続き広島抗争事件を描くシリーズ4作目。今作ではシリーズの根幹をなす梅宮辰夫、小林旭そして主役の菅原文太にも増して松方弘樹の鬼気迫る熱演が光っていた。しかしいよいよ追い詰められた菅原演じる広能昌三がこれからどう巻き返すのか、あるいは巻き返せないのか。当時ファンは次作を心待ちにしたのだろうな。

このレビューはネタバレを含みます

戦後の広島で起きたヤクザの広島抗争を描いた実録ヤクザ映画のシリーズ第4弾。
血を血で洗う一大抗争が繰り広げられた昭和38年~昭和39年。
山守組への報復を決意した広能(菅原文太)は、後ろ盾の明石組の力も借りて全国から1000人規模の応援組員を広島へと終結させるが…。

広島抗争の顛末を描いた本作だが、ほとんどの場面では二分された勢力による構図がハッキリしてしまったので、前作の様な組織内外での駆け引きは少し控えめになった印象。
広能の怒りで幕切れとなった前作の続きという事を考えても、そこのテンションからは幾分か落ちたような気はしなくもない。
でもタガが外れたように繰り返される報復の連鎖はひどいもんだけどね。

抗争が激しくなって堅気にまで被害が及んだもんだから、ついに警察やマスコミと言った世論も動き出す。
そういう意味ではヤクザ以外の勢力による状況への介入が大きくなってくる段階なのだけど、作劇的にはそのあたりの別視点での描写は最低限で、あくまでヤクザ同士の抗争で話に終始するので警察と暴力団の駆け引きといった面白くなりそうな部分には踏み込まない。
それが故に、これから一大戦争だという時に逮捕される広能の描写は警察視点での熱量があまり伝わってこないので、どこか淡泊に感じられたかな。
史実を基に脚色しているわけだし無かった戦争を有った様に描く必要はないけれど、物語上の広能と山守(金子信雄)の対決という意味では不完全燃焼なまま終わってしまった気はする。

本作で事態を悪化させるのは主に若い衆の暴走か。
前作までの若い衆は状況に翻弄された鉄砲玉の悲劇的な側面が強かったけど、今作では後先考えない奴らの行動がイカンなあ。
まあそれもこれも煮え切らない打本(加藤武)という存在が原因でもあるのだけど、本作の打本はよりコミック的な可笑しさのある場面も出てきて、全体的に広能のギラギラした存在感で支えられていた前作までとは少し作風が変わった気がしなくもない。
打本組の若い衆が山守を殺ろうと出て行ったって話を、打本自身が山守組の武田(小林旭)に電話したシーンは笑ってしまったw

中盤で逮捕されて退場してしまう広能に代わって、話の中で存在感を増すのは山守組ナンバー2の武田。
いかにもインテリヤクザ風な感じが良いね。
ヤクザを取り巻く時代の変化を感じつつこの抗争をまとめ上げようとする姿が、タヌキ親父の山守との対比も相まって非常に格好良く見えてしまったw
広能とはまた違ったタイプの格好良さだ。

結果的に両勢力とも得るもののない抗争で終わってしまったこの一連の出来事。
寒そうな裁判所の廊下で話し合う広能と武田の姿が、この戦争の虚しさを実感させる。
考えてみれば二人とも山守というタヌキ親父に翻弄された間柄なんだなあ。
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