ピノチェト政権下で虐殺された政治犯達の遺体が残るアタカマ砂漠。天体望遠鏡並ぶ天文学者達のホーム・グラウンド…広大な情景に木霊する、さ迷う遺族達の姿と叫び。織り込まれる時間の考察が不思議な響きを放っ…
>>続きを読むチリのアタカマ砂漠の真上に広がる銀河に恋い焦がれる天文家と、虐殺され砂漠に埋められた家族の遺骨を探す人々と。 ときめきも、悲しみも、銀河と砂漠のように深く広い。
きっと彼女らの涙の粒も、私の髪に纏わ…
「…それは、捜したわ」
たぐるまでもない記憶を、私はたぐった。
「それしかしようがなかったもの」 (湯本香樹美「岸辺の旅」)
死者を待つのは、捜すのは、悼むのは、古今東西いつの日も女ばかりだ。女ば…
度々スクリーンを覆う淡い光の描写や、星の映像、サンティアゴの夕日、静かなナレーションが美しくて心地よくて、うたた寝した。
同じアタカマ砂漠で、一心に星と向き合う天文学者と、骨を探して砂漠を掘り続ける…
先日アップリンクで予告編を観て気になっていたので、岩波ホールで観て来たこの作品。
荒れ果てた大地と拡がる空は果てしなく美しいその下で行われた数々の残酷な事柄。
過去と歴史に向き合う事で感じる悲しみ…
光のノスタルジアというタイトルの響きに惹かれて岩波ホールに足を運んでぼんやり観ていた。チリのアタカマ砂漠で、下を向いて家族の遺骨を今も探し続ける人と、上を見上げて天体を観測する人。どちらも過去へ想い…
>>続きを読むこんなに独特の語り口のドキュメンタリー映画は初めて観た。パトリシオ・グスマン監督のことも知らなかったし。前回2011年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で最優秀賞を獲ったのも頷ける。他の作家には到底作…
>>続きを読む2015.10.19 岩波ホール
観ているうちに、チリの薄くて乾いた空気を思い出して何とも言えない気分になった。
真珠のボタンは「失われたもの」、こちらの作品は「失った者」にフォーカスされていた印…
(c) Atacama Productions (Francia) Blinker Filmproducktion y WDR (Alemania), Cronomedia (Chile) 2010