オーストラリアへ出航する船の幻想的な映像はまるで溝口の作品を見ているかのようだ。流刑の絵からのディゾルブカットによる空間の移動など、映像や編集に仕掛けやこだわりを感じる箇所が多かった。
お互いが信じ…
冒頭、ビリヤードに興じる2人が屋外の声を聞くことからカメラは外へと開かれていき、そこで語られる「ハレンチなショー」の小屋へと更にカメラが移動していく。桟敷席からおひねりを投げるアイデアや小屋の大勢の…
>>続きを読むお気楽な「僕と祭で会わないかい?」と続けて見たことで、ステージと客席が断絶する今作の破壊力がわかった。ドイツ時代の傑作。男女で見えているものも、時間感覚も全くズレていて、気づけば愛情は腐り切っている…
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面白い!
はじめのほうのビリヤードをして黒板に数字の6を下から書くというところであれ?なんかどっかで観たことあるかもと思って、何かリメイクしたものとか似た映画で観たのかなと見続けていたら、絶対にまえ…
事の発端(小切手偽造)に書かれた「6」という数字が、主役の男女を呪いのようにどこまでも追いかけてくる(箒売りの「6ペンス」という声、安酒場のヴァージン娘が歌う「7人の男に6回も…」)。数字の不正を犯…
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「つねに『見くびってすみませんでした』って、どの登場人物たちにも思わされる」
「サークをすべて傑作にするのは人類の課題」
「とことん嫌って愛するんです」
三度目の鑑賞。シネマヴェーラ、濱口竜介監…
落ちぶれた歌姫と遠巻きに眺める男との交わらない視線が、切り返しの中でのみ遂に見つめ合うとき、神聖さすら感じる。
ツァラー・レアンダーはしばしば大勢の人間から見られている。舞台で、流刑へ向かう階段で、…
「なんという面白い映画❗」
男を愛して信じる女、立場にとらわれる男、2人の男女が愛し合っているかと思えば別れ、すれ違い、再会、…そうしたドラマに清らかな歌声が響き渡って、歌が重要なファクターとなる…