『息子の部屋』のナンニ・モレッティ監督作ということで観てきました。
ままならぬ人生の苦難とかけがえのなさについての映画でした。もう10歳、歳をとっていたらもっと沁みたと思います。
ラストシーンが…
台詞よりも役者の所作やセットのディティールが多くを語る映画。その台詞もペーソスが効いていて、辛い現実を流すためのユーモアとして、時に可笑しく、時に痛々しく響く。
ともかくあらゆる細部が、人間の生と…
働く女性の仕事と介護。
自身が監督する映画のクランクインと同時に、年老いた母の具合が悪くなっていく。ちょこちょこと笑わせられつつ、撮影所と病院の往復、近づいて行く母の死と、うまくいかない撮影に、精…
イタリア映画のイメージ、陽気さなどからは無縁の、愛と死をテーマにした映画。
自らも母でありながら、映画監督をこなす娘が母の病と死に向き合う。言葉は悪いけど、親を看取れる事は幸せだとはっきりと言いたい…
自分にとっては、フェリーニの次に知ったイタリア監督がナンニ・モレッティだった。『息子の部屋』。
タイトルの連想から、これとかの作品とは対にして考えても良いかもしれない。
静謐で心のこもった、抑制の…
このレビューはネタバレを含みます
母の死が間近に迫る女性映画監督やその兄、彼女の周りの人々を描いた作品。
大切なひとが亡くなるときの家族がとてもリアルに描かれた作品だと思う。(あまりにリアルなので私的に感じられる人が多いのも、まあそ…
病院で少しずつ弱っていく母、うまくいかない仕事。そうは言ってもイタリア映画らしく、暗くならない程度にユーモアを交えながらゆっくりと時が過ぎていく。
主人公の悩みも迷いも描かれるが、あくまで普通に誰…
病状悪化していく母に心理的に追い込まれながらも創造的な仕事にスタックされる女性監督の姿は現代人にも共感される悩みで痛ましい。同じ子供でも冷静で自然な反応を示す対照的な兄を監督が演じ自身の経験や思い…
>>続きを読む花粉症で少し頭がボーッとしていた中で観たのでうろ覚えだが、序盤、女流監督のマルゲリータが女優に向かって「役に入りすぎるな」という意味のことを言う。役に同化しなければ演じられないが、しかし役は役で、あ…
>>続きを読む© Sacher Film . Fandango . Le Pacte . ARTE France Cinéma 2015