回想シーンでご飯3杯いける

めぐり逢いの予感/北京ロマンinシアトルの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

3.4
先日レビューした「The Way We Dance -狂舞派-」と同じで、これも日本ではイベント公開のみなっていたアジア映画の良作。そして今回もNetflixがピックアップしてくれたという事で、とにかく感謝しかない。

中国で妻子のある資産家の子供を身ごもった女性。中国では婚外出産が違法となるためアメリカにある無認可の助産院で出産の準備を始める。そこで知り合ったアメリカ在住の中国人男性との触れ合いを通じて、裕福だけども愛を知らない主人公の人生観が変わっていく様子を描いている。

そもそも中国で婚外出産が違法である事や、アメリカでの助産院の役割を知らなかったので、話の骨組みを把握するのに苦労したけど、他では見かけない題材なので、とても興味深く見られた。

更に、中国製作でありながら、大半がシアトルとニューヨーク・ロケという点でも、あまり例を見ない作品であり、アジア的なメンタリティに根差しながら、映像的にはアメリカの美しい街並みを満喫できる点も目新しい。

背景にあるのは中国の社会問題だが、作品のタッチは重くない。シングルマザーの道を選んだ主人公はあくまで明るく、周囲と喧嘩しながら成長していく姿はとても微笑ましい。
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    ストーリーだけではなく、演出や構成に輝きのある作品が好きです。多少の粗があっても、独自性や挑戦心のある作品の方が、応援したい気持ちになります。 長年、音楽の仕事に携わってきたという事もあり、映画を…

    ストーリーだけではなく、演出や構成に輝きのある作品が好きです。多少の粗があっても、独自性や挑戦心のある作品の方が、応援したい気持ちになります。 長年、音楽の仕事に携わってきたという事もあり、映画を彩る音楽や音響には自然と耳が行ってしまいます。(劇場以外も、全て5.1ch環境にて鑑賞) 良いと思った映画を評価する際の基準を提示する意味でも、良くないと思った映画には正直な評価を書きますし、僕が良くないと思った作品の中にも、 他の人が観れば楽しめる作品があるのは当たり前の事だと思います。 3.0が基準点。