ハクソー・リッジの作品情報・感想・評価

ハクソー・リッジ2016年製作の映画)

Hacksaw Ridge

上映日:2017年06月24日

製作国:

上映時間:139分

ジャンル:

4.0

あらすじ

「ハクソー・リッジ」に投稿された感想・評価

“良心的兵役拒否者”(初耳)

太平洋戦争中、日本唯一の地上激戦地・沖縄。

ノコギリ崖(前田高地)をよじ登り攻め込む米兵と、迎え撃つ神出鬼没の日本兵の死闘。

視界に飛び込んでくる惨状の中を、ひたすら救護に駆け回る衛生兵。

武器を持たない彼の心の拠り所は聖書のみ。

これが実話だという驚き。

その意思の強さ、勇敢さは勿論、何という強運の持ち主だろうか。

やがて周囲から稀有な存在として認められていく過程は感動的。

戦争アクションというよりも、反戦の意味を込めたヒューマンドラマだと思った。

※再投稿しました。
いいねを下さった方、申し訳ありません。
□見たきっかけ
フィルマークスで高評価だったから

○良かったところ
・戦争映画だが、プライベートライアンとはまた違う展開。ヒューマン映画としてもこちらの方が好きだった。
・実話というだけで価値がある。また戦争の凄惨さを忠実に再現しているのも素晴らしい。
・主人公の少年時代が描かれていたことで、感情移入しやすい設定だった。
・主人公の感性と誠意に触れ、周りの価値観が変わっていくところが素敵だった。
・最初ハクソー・リッジとは何なのかわからなかったが、直訳して「ノコギリ崖」それが、沖縄戦の戦場を表現した言葉だったことを見ながら知って「おー日本が舞台なのか」と思った。
・戦争は殺し合いの場という観念から、人を生かす場という視点が他の戦争映画と違っていた。
・最後に本人映像があったのがよかった。実話を裏付ける良い資料だった。
・感動と教訓が残るいい映画だった。

△気になったところ
・オチのシーンがイマイチだった。英雄が担架で終わるのでよいものか。
・日本兵が野蛮人のように演じられていたので、もう少し人間らしくしてほしかった。
幼少時のトラウマのため、極端に人を傷つけることに抵抗を感じる青年・デズモンドくん。
″不殺″の誓いを立てたデズモンドくんの、彼なりの戦いを描くって話☆

超カワイイ彼女が出来たにも関わらず、志願兵として兵役につくデズモンドくん。
訓練ではなかなかの体力を披露するものの、射撃訓練は断固許否!
そのせいで上官、同僚からメッタクソにいじめられるも、絶対に除隊しないデズモンドくん。
彼には信念があります。

軍事裁判にまでかけられて、どうにか念願の衛生兵になることが出来ましたが、本当の地獄はここから。
ついに、1945年の沖縄の戦場に立つデズモンドくん。超・激戦地です!!

死をも恐れず襲いかかる日本兵に恐れをなす米兵たち。それもそのはず、本土決戦をなんとしても阻止したいのですから、日本兵も必死です。

地獄の戦場でひたすらに命を救う戦いを続けるデズモンドくん。
かつてはそんな彼の信念を笑った、馬鹿にした、激しく攻撃した、責め立てた、そんな者達を、また敵である日本兵をも、分け隔てなく救える命を助けまくる。その姿は本当に感動的。

戦争映画は戦場の悲惨さを生々しく描き、このような蛮行を二度と繰り返してはならないという教訓を我々に与える役割もありますが、戦場のリアルを垣間見たいという黒い欲求を満たすという役割も少なからずあると思います(不謹慎であることは重々承知しております)。

そういう二面を高い水準で提供する、良質な戦争映画といえる一本(* ̄ー ̄)☆
takumi

takumiの感想・評価

4.0
沖縄の「ハクソー・リッジ」で行われるアメリカ対日本の戦いを描いた一本。
主人公のデズモンドが衛生兵というなかなかない設定。臆病者で入隊当初は隊の同僚にコケにされていたが、自分の仕事に誇りを持ち、戦場で75人を救い出した。
救うたびにもう1人、もう1人助けさせてくださいと呟く…かっこよすぎます。
戦時のシーンは残酷で銃撃シーンが多く使われていたり火炎放射器や手榴弾もリアルだった。
日本兵がひれ伏す姿や自殺するシーンは日本人からしたらかなり納得いかない演出にはなっていたかな…笑
チュン

チュンの感想・評価

3.8

a true story

銃を持たないと決めた男が挑む戦争とは。
とんでもない話だ、ただひたすらにあとひとりあとひとりと撤退した後の戦地で敵も味方もなく助けまくるなんて。
世の中にはまだまだすごい人がいる。
いつも笑ってるヤツが見せる泣き顔や悲しい顔ほど効くものはない。
こういう誤解が解けた後の友情っていいな、嫌なヤツだったけど大好きだぜ。みたいな。
もうちょっと兄との関係、銃を持たないと決めた理由がいまいち微妙なのが惜しい。
こういう戦争の映像を見ると、銃をガンガン撃ってるけど味方に当たらないのか不安にならないか。
今まで英雄といったら、敵をどれだけ倒したとか、勝利に導いたとかだったけど、こういう英雄もすごくいいな。いるだけで勇気がもらえる。
Sng

Sngの感想・評価

3.5
宣伝にもパッケージにもどこにも「沖縄が舞台」とは書かれていなかった。こんな地上戦が日本にもあったんだよ。
最初の戦闘シーンがとにかく衝撃。
それまでの平和な世界から、一気に戦場にぶち込まれる。
この戦場の強烈な残酷描写こそが、この映画のキモだと思います。
ここが弱いとただの英雄万歳物語になってしまう恐れがある。

良くも悪くも完全にメルギブソン監督映画だった。

信念を突き通す事(人と違った事をする事)は、個性でもあるが、ともすれば自己中であったり、協調性が無いという事だったり、異端であり、理解される事はなかなか無い社会。(特に軍隊という組織だと尚更だ)
その状況下でも己の信念を貫き通せるのは、やはり信仰の力のなせる技なのか?彼が特別な存在だったのか?
ただ単に感動という言葉では片付けられないモノがある。
時間を空けてまた観てみようと思う作品。
kiiiy

kiiiyの感想・評価

3.7
血が苦手、戦争ものも勿論苦手です。
でも評価良いしと。

アンドリュー・ガーフィールドは「BOY A」で初めて観て上手い人だと思いました。

あれから10年近く。
スパイダーマンも演って、こんな映画の主役もついに。。と感慨深くなりました。

そういえば沈黙もだ。

今年は史実系なアンドリュー。

戦争の描写も確かに凄かったけど、前半、比較的丁寧にデズモンドという人を描いているから最後の方の凄惨な戦争の現場の彼の想いがたってくる気がしました。

アンドリューはしっかり彼の個性を演じていると思いました。

ちょっとした笑い方、キメ顔なんて絶対しない性格、純粋過ぎる目つき、でも頑なに自分の信念を曲げないところ。

戦争映画でもあるけど1人の人間を描いた映画でした。

あとプライベートライアンの冒頭戦闘シーンも今回のこれも本当にど迫力の渦中にいるリアル感が半端なくて見ていて本当に疲れます。(褒めてます)

少し違うのは、爆破ま俯瞰から撮ったり、敵に向ける銃口を上から撮ってみたり、戦争の終わりの頃のとある日本軍人のシーンも、何か画角や象徴カットにも凝ってるところが見受けられました。

ラストのシーンはまさに象徴カット。

実際の戦争や日本サイドアメリカサイドの話をしている人もいますけど、それはある程度は偏るのは仕方ないのかなとも思って戦争映画を観ています。

アメリカって昔からある一定量の戦争映画でヒーロー化した志願兵や軍の人を讃えるような映画を作り、一般の人を軍に勧誘している部分もあると聞きましたが、ちょっと本当かもなぁ。。と思ったりしてしまいます。
メルギブソン作品の中で耳にしていたのは「パッション」という作品でした。
キリスト受難をひたすら描く作品らしく、痛々しい描写が繰り返し出てくるキツイもので、噂では観たキリスト信者がショック死したとかなんとか・・・・。
それぐらいの衝撃映像を盛り込む監督(兼俳優)という印象から、はじめは観る気がなかった。

日本では頑なに第二次世界大戦下、沖縄戦を舞台にしていることを隠していて、一部の人間から政治的圧力云々を唱える人がいたが、圧力かかってたらそもそも日本公開自体しないわけで。
日本公開が実現できていることから、恐らくは客足が伸びないことを危惧してあえて伏せていたと考えられます。
それぐらいなかなか公開されること自体が珍しい題材。しかし映画の内容自体は戦争の悲惨さとか反戦だとかから若干距離を置き、宗教的信念を貫いた男の苦難と素晴らしさに焦点を当てたエンタメ作品となっている。
エンタメとして盛り上げることに徹しながら、主人公デズモンドの確固たる信念を描き切る。

この映画、終盤で沖縄戦の凄惨な状況を克明に描いてる一方で、全体に漂ってくるのは非常に臭い宗教感。終わり際のデズモンドが太陽の光を浴びるシーンや、水を浴びるシーンなど。
まるでデズモンドを聖人のように描く。実際敬虔な宗教者であるため当たり前なのだけれども、彼が戦場で銃を握らず、殺しもせず、必死に助けることが出来る味方(と敵である日本兵も)を探し、戦場から退避させる行為は、結局のところ宗教的教えをもって行った行動で、彼の実際の意志はどうだったのかは曖昧。
劇中では真珠湾攻撃を仕掛けた日本兵に対する報復心を語り、一方で仲間が自殺した経緯が軍に入ったキッカケだとも語り・・・そしてなにより幼い頃に植え付けられた宗教が根強くあり・・・。
もしデズモンドの信仰が身内の守護、仲間の守護という教えだったのなら、彼は死に物狂いで日本兵を殺しまくったということになってしまう。彼の平和的信念はあくまで宗教で形どられたものでしかなく、たまたまそのような教えだったからだけで・・・見ようによってはこの映画は宗教の宣伝映画にもなってしまう。
史実であれば沖縄戦後デズモンドはPTSDにかかって、沖縄の地の凄まじさを身をもって感じてしまうのだが、この映画ではそこまで描かず、デズモンド氏の素晴らしさを語るインタビューで終わる。彼がいかに宗教者として素晴らしかったかを伝える形で幕を閉じるというもの。

けれども宗教的信念というのは一概にポジティブに見れないのが現実で、
世界で活動する過激派のアルカイダやISといったテロ組織らも、そもそもは宗教の信念から行動に移してる。だからデズモンドが体現した確固たる信念を素直に「素晴らしいもの」とは言えないところがある。
更に気になるのは日本兵の取ってつけたような切腹・介錯シーン。クリスチャンのメルギブソンは、下手したら当時の日本の天皇を神とする思想を宗教と準え、
切腹シーンをして日本の宗教的敗北を表現したかったのかもしれない(もしそうならかなりキモチワルイ映画ということになるが・・・)。


戦闘描写には目を見張るが、物語はどこか引っかかる、あまりいい印象を受けないところがあった。
Yoshmon

Yoshmonの感想・評価

4.0
『汝、殺すことなかれ。』

第二次世界大戦下、多くの友人知人が祖国のために戦場に赴く中、自分も役に立ちたいと兵役に志願して当時激戦地であった沖縄・前田高知、通称”ハクソー・リッジ”へ赴くデズモンド・ドス。

ここまでは愛国心に富む国民が多いアメリカではよく聞く話。
この作品で取り上げられるデズモンド・ドスという人物が他と異なるのは良心的兵役拒否者として銃刀の所持並びに使用を頑なに拒否して衛生兵として仲間を救うことで祖国への貢献を決めたということ。

その結果、良心的兵役拒否者としてアメリカで初めて名誉勲章を授与された人物となる。

作品の構成としては、
幼少期の出来事から家庭内の問題、パートナーとの出会い、陸軍へ志願してから実際に戦場へ赴くことを陸軍に認められるまでの要所要所を描いて彼が武器を決して手にしない意志を持つに至る経緯を明らかにしている。

でも個人的には軍関係者も困惑していたように、何故武器の使用を拒否していながら、そこまでして戦地へ赴かんと思い至ったのか、その点が判然と伝わってこなかった。

戦争とは今も昔も武力で以って、相手方を抑圧する行為。その点は僕も軍関係者と同意見。

武器の使用ができないのであれば、そもそも戦場へ行かなくてもできる貢献は他にもあるはず。

デズモンド・ドスは自らが信仰しているキリスト教の教えと、過去の自身の過ちと露わになった自身の内に眠る怒りに恐れ武器の使用を拒否する意志を固めたことが作中から伝わったけれど、戦争を知らない、そしてアメリカ国民でもない僕には彼の思考をなぞることが出来るほどの境地にはいない。

言ってしまえば、直接敵を攻撃することはせずとも敵を殺す仲間のサポートはしていたことになるし。。

結果論で言えば、彼の処遇に関して軍法会議が執り行われるほどの事態になりながらも、戦地へ赴きアメリカ合衆国に対して多大な貢献を認められ、尚且つ彼の確固とした信念は相手も選ばず2名の負傷した日本兵にも手を差し伸べた事実も忘れちゃいけない。

その点は作中ではさらっと触れていただけなのは残念。
ハクソー・リッジからロープを使って救出された日本兵に対する他のアメリカ兵の感じることは想像に難くないけど。。

当初は戦地へ行くまでに軍の上層部や同僚の圧力に苦しみながらも、彼が自身の信念を曲げなかったからこそ生み出された事実は、只々敬服。

なんでだろ。この作品はオーストラリアの俳優陣が多い。
アバターの"I see you."の白々しい演技に冷めてしまったサム・ワーシントンもこの作品にはハマってて良かった。
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