安城家の舞踏會の作品情報・感想・評価

安城家の舞踏會1947年製作の映画)

製作国:

上映時間:89分

ジャンル:

3.7

「安城家の舞踏會」に投稿された感想・評価

遥か昔安城家の舞踏會のような〜って小説に引用したことあるけどちゃんと観るとだいぶ印象違うね
美しいプライドとその終わり方だった
sacchinn

sacchinnの感想・評価

2.5
華族制度の廃止で、財産も特権も失うことになるが、それまでその身分にあぐらをかいて安穏と生きてきた殿様、もうどうにもならないことに、いつまでもぐずぐずと抵抗する。
それで未練がましく舞踏会など開催する。
かなりどうでもいい。
さっさと没落しろとしか思わなかった。その後どうなるのかに興味があるのに、ただ全編運命を嘆いているだけで終わった。
かつては名門華族として栄えた安城家も、華族制度の廃止により消えゆく運命
近々屋敷も人に渡さなければならず没落の一途を辿っていた
そして安城家最後の晴れ舞台として多くの人を招待した舞踏会が開かれることになる
その舞踏会で繰り広げられる人間ドラマをメインとした物語

安城家は父の滝沢修、長男森雅之、長女逢初夢子、次女原節子からなり
父の姉や弟、執事?の殿山泰司、その他女中さんたち、父のお妾さんも登場する

華族という制度は無くなってもプライドだけは高い父や長女
家を売らなければならないのだが、原節子が紹介する安城家の元運転手の男には頭を下げられない
古くからの付き合いである実業家?清水将夫を頼るのだが、清水はそれまでその威を借りて世話になってきたはずなのに冷たい態度
清水将夫の娘の津島恵子は森雅之と結婚の予定があったのだが、それすらお断りしてくる
津島恵子はモリマに惚れてるんだけど、モリマのほうはそうでもない、家のことも女性のこともなんかテキトーで冷めた皮肉屋
モリマが津島恵子に往復ビンタを受けるシーンは必見

元運転手の男は、安城家の長女に長年想いを寄せているのだが、長女のほうは生理的に無理!って感じに嫌ってる
手を握っても「汚らしい!」と拒絶される

華やかな舞踏会なんだけどその内情は様々な感情、思惑入り乱れるドロドロしたお話なの
この状況、時勢なだけに招待客のほうも冷ややかで好奇の目で好き放題囁き合う

そんな中で唯一の清純キャラはもんろんこの人、原節子!
頼りない家族たちを見かねて家のことを切り盛りする
とにかく「〜あそばせ」口調なお嬢様!なんだけど、しっかりしていて家族想いで、こんな家族たちの中からよくこんないい子が、と思う
個人的な見所は原節子の珍しいアクションシーン!滝沢修に全力ダッシュからのタックルをお見舞いするw

まとめ!
劇中の招待客と同じような気持ちで見れる映画
リアリティはあまりないけど、このドロドロさ、人間模様は面白かった
あくまで自分は第三者ってのが前提だけどね、関係者だったらグレるw
安城家の人々がどうやって暮らしていくのか、その後が気になる作品でもありました
新しい時代に成り没落して行く貴族(此の映画は華族)を描いたと云う意味でルキノ・ヴィスコンティの『山猫』を彷彿とさせました。原節子さんの気品有る佇まいと美しい台詞、舞踏の優雅さにノックアウトされました。
前回レビューの「自転車泥棒」はイタリアの失業したダメお父さんが主人公だったが、今回はお国も階級も違う、日本の元華族のダメお父さんが登場する映画をチョイス。

華族制度が廃止され、豪華な屋敷も人手に渡ってしまい、名実共に没落してしまったある伯爵家の一夜を描いた「安城家の舞踏会」。

監督は松竹映画のエースで“女性映画の巨匠”と言われた吉村公三郎。脚本は本作でシナリオライターとして確固たる地位を築いた新藤兼人。

江戸時代から続く大名華族で、伯爵の位を持っていた安城家。だから当主の呼ばれ方も“ご主人様”ではなくて“殿様”。

滝沢修扮する父を筆頭に、出戻りの長女を逢初夢子、放蕩息子の長男を森雅之、そして末っ子ながら一番家のことを気にかけている次女を原節子が演じている。

原は屋敷の元運転手で今や運送会社を立ち上げて財をなした神田隆に屋敷を買い取ってもらおうとするが、滝沢はプライドからか首を縦に振ろうとしない。

かつての栄華が忘れられないのでしょう、滝沢は屋敷が人手に渡る前にもう一度舞踏会を開くことを決めるが……。

ストーリーが屋敷の敷地内だけで展開するいわば密室劇の構成になっている。

オリジナル脚本だが戯曲「桜の園」をベースにしているせいかもしれないが、雰囲気は日本映画というより戦前のヨーロッパ映画を彷彿させる。

父親は元使用人に頭を下げて屋敷の買い取りを申し出るくらいなら、債権者にお願いして屋敷の差し押さえを諦めてもらおうと考えている。

どっちが現実的な案なのかは普通に考えればわかりそうなものなのに、父親にはそれがわからない。

窮地に立たされると正しい判断ができなくなる父親の姿って「自転車泥棒」もそうだったように和洋共通のことなのかも。

見所は原節子のタックルシーンで、この時のカメラワークがこれまた見事。タックルはアメフトだけの専売特許ではないのだ( ̄▽ ̄)

それにしても森雅之のあのやばさを感じる色気はどこから生まれるんだろう。
ピアノ演奏シーンの曲と指のあってなさ加減はちょっと笑っちゃうけど、まさに魔性という言葉がぴったり。

■映画 DATA==========================
監督:吉村公三郎
脚本:新藤兼人
製作:小倉武志
音楽:木下忠司
撮影:生方敏夫
公開:1947年9月27日(日)
小津映画の庶民キャラの原節子しか見たことなかったけど、華族の原節子もええやないか…。なんなんだこの美しさは。気品というか、他の誰と比べることもできないその魅力!(そして全力疾走からの華麗なタックル)

流れからして、またタイトルからして、どうせ父娘で踊るんだろ…などと思ってたけど、ちくしょー、なんて素敵なShall we ダンスなんだ。

華族制度廃止を授業で教える時はこういう映画を見せれば一発
華族制度が廃止された昭和22年に公開されたこの映画、華族制度廃止後の約4~5ヶ月後の封切というタイムリーな作品である。 

華族制度廃止に伴う元華族の没落を描いたこの映画、物凄い傑作。 

物語を追っての記載はここではしないが、素晴らしい映像美をいくつか列挙する。 
〇安城家が華族時代に雇われていた元運転手が(安城家の娘(入江たか子)に)「昭子様、その貴族の心をお捨て下さい。私と結婚して下さい。」と言うと、昭子は運転手の前から走り去り、昭子は酒を鏡にぶつけるのだが、ここで鏡をしたたる酒で昭子の姿が曇るシーンは素晴らしい! 

〇安城家の父と(元)妾の結婚を祝してから、ベッドに横たわる正彦(森雅之)を見下ろす小間使いの菊(幾野道子)が正彦を見下ろす不気味な顔は、菊の顔への照明の当て方が素晴らしいので、不気味さが際立っている! 

〇安城家の父が自殺するのではないか、と観客にも思わせるシーンでの斜めの構図も見事! 

などなど、素晴らしいところを挙げたらキリが無いほどの大傑作。
WINSRIVER

WINSRIVERの感想・評価

4.5
奥行きのある画面が楽しい。煙草のけむりが流れ込んできて森雅之が登場するとこかっけー。それに、往復ビンタ喰らって笑いながらピアノ弾き始めるのキザ過ぎた。
Scopio

Scopioの感想・評価

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古いものは滅びて、新しいものが生まれる。……ひっかかる言葉。
まこと

まことの感想・評価

3.9
厳かな雰囲気は最初だけ


次第にそれぞれの思惑が蔓延し始め、そしてそれが表面化していつのまにやら愛憎渦巻く舞踏會に


それでも深淵な雰囲気は最後にまた戻ってくる、なんなら数倍になって戻ってくる


ご紹介していただいた古い日本映画ですが、これは掛け値無しで良かったと言える一本でした


原節子の凜とした姿と振る舞いが光る