わたしたちの作品情報・感想・評価 - 19ページ目

わたしたち2016年製作の映画)

우리들/The World of Us

上映日:2017年09月23日

製作国:

上映時間:94分

4.1

あらすじ

小学校4年生の少女ソンはいつもひとりぼっち。終業式の日に偶然出会った転校生のジアと友情を築いていくが、新学期になるとその関係に変化が訪れる。さらに、共働きの両親を持つソンと、裕福だが問題を抱えるジアの、互いの家庭環境の違いも二人の友情に小さな暗い影を落とす。そんなある日、ソンは勇気を振り絞ってジアとの関係を回復しようとするが、些細なことからジアの秘密をばらしてしまう……。

「わたしたち」に投稿された感想・評価

なつ

なつの感想・評価

4.8
主人公ソンちゃんの、ゆらゆらゆれる瞳から感情の機微が伝わり、最後まで目が離せなかった。
女子特有の意地悪で残酷な“世界”。
やっぱり、10歳頃から本格的にこの世界の幕が開いた気がする。
誰もが通過した思春期の戸惑い、友情、裏切り、そして…浅ましい嫉妬。
そんな感情を覚えた頃を思いだし苦しくなった。
だって“嫉妬”なんて感情あるって知らなかったもん。
人としての基本は、
・相手が嫌がることはしない。
・自分がされて嫌なことはしない。
だと思うが…。
はからずも、大切な人を傷つけてしまったら、真っ直ぐな気持ちを伝えてみることだと思う。

そんなことを、主人公のちいさな弟君が、思い出させてくれたように思う。
全ての女性に捧げたい映画だ。
猫

猫の感想・評価

4.1
男子にはわからないかもしれない。
出だしのドッチボールシーン。
ジャンケンポン
で好きな?(欲しい?)人を選んでいく…
韓国でも、同じなのか?
今でもまだ、やっているのか?
のっけから胸に響く。
私は、例えば遠足のグループ分けで、いつも最後の数人に残る子どもだった。
少し、言い訳をさせてもらうと(笑)
他人の悪口をいうことで、結びついている、女の子のグループが嫌いで、何処にも所属していない子どもだったせいもあると思う。
イジメではない。でも子ども心に、
どうしてこういうグループ分けをさせるのか?
担任を恨んだ。

少なからずこういう体験を
見聞きした人ならば
この映画がスルリと胸に入ってくるはずだ。
いや、
仲のいい友達と些細な事で仲違いをした経験は、きっと誰にでもあるだろう。
だからこの映画はまさに
「わたしたち」の映画。

弟がいいんだよねー。最初から最後まで、素直で。あきれるほど単純で。
そして、その弟の一言で
わたしたちは、気づかされ
その一言を深く胸に刻まなければいけない。

虐めやハバにされた子達の映画は沢山造られているから
この監督には
次回
虐める側の子ども達の「こころ」を描いた映画を撮って欲しいと、心底思う。まだまだ
この子達に近いところにいる
力のある監督だから。
そして、そちら側にいる、と思っている子ども達は実は自分でもある、と気付くだろうから。

 2017.09.10 あいち国際女性映画祭にて鑑賞

このレビューはネタバレを含みます

 イ・チャンドンの映画かと思ったらそうじゃなかった。そりゃそれだけ寄ってロングテイクで撮ってればそういう風な見え方になるだろうね、という。爪の演出にしても仲良しインジケーターじゃないんだからさ。良識ある大人なら回避するであろう冒頭のドッヂボールのチーム決めの嫌な感じがずっと続く、がしかし決して新鮮ではない。the world of us というだけあって世界が狭い。それにしても主演の彼女のいわゆる「キョロ充」特有の、周りに異様なまでにお伺いを立てるような目の芝居に始終心をかき乱された。
 人間関係に何か求めだすと途端に不安に襲われる。この二人の友人関係はいずれ疎遠になるだろう。だがそれの何が悪いのだ。ベタベタとくっつくだけが心を通わせる方法ではない、だろ?
子供たちの精一杯生きている世界を、イキイキとリアルに見せてくれた特別な映画。観終わって胸がいっぱいになり、しばらく涙が止まらなかった。
ムチコ

ムチコの感想・評価

3.7
フィルメックス2016。

女子小学生あるある。
丁寧に作られてるとは思うけど、あざといなーという気持ちの方が強くてのれなかった。

この先一生ドッヂボールはやりたくない。
Vega

Vegaの感想・評価

4.3
誰もが記憶の蓋を開けて、登場するこどもたちに心を寄せて同じ気持ちになって観てしまうのではないかな。

透明感のある画面に静かな韓国語の響き、ヒリヒリと胸が痛む場面はあれど底に流れる優しさを感じられる作品だった。

こどもたちの表情がとても自然で、だからこそ多くを語りかけてきて、泣けてきちゃった。


弟くんグッジョブ。
ソンのお母さん素敵でした。

日本配給が決定しているようで嬉しいです。
smmt705

smmt705の感想・評価

-
誰だって大人は子供だった頃があるし子供もいつかは大人になるのに、別次元になるこの不思議。監督の話で、子供の問題は子供で解決するべきことでもあるという言葉が印象的だし勇気のある言葉だと思った。

このレビューはネタバレを含みます

子どもたちの世界は平和で純粋で、キラキラしたことばかりではない。子どもだからこその残酷さ、痛み、やっかみ、不安が沢山ある。
思い返すのが痛くて、胸の奥深くにしまいこんで、もう2度と開きたくないような、そんな子どもの頃の記憶と向かい合わせてくれる。

主人公のソンちゃんを襲う友達が離れていく恐さ、ジアちゃんの誰かを傷付けることでしか自分を守れない幼さ、ボラちゃんの他人と違うことを受け入れられず、疎ましさを覚えてしまうところ…どれも身に覚えがある感覚ばかり。

友情の印(夏休みにホウセンカの汁で赤く染めた爪)、お母さんの愛情(美味しそうなキムパ)、仲直りのヒント(弟のユンくんのアザ)、どれも痛々しい思いと同じくらい愛おしい思い出が詰まってる。

大袈裟でドラマチックな展開はなく、静かに淡々とリアルな子どもの世界(The world of us)を描いていて、だけど問題提起だけでなく、導くべき方向をきちんと示しているところが、この懐かしくて痛々しい気持ちを鎮めてくれる。

暴力的な友達に叩かれ、いつも顔や身体に沢山のアザを作り、絆創膏を貼られているユンくん。
『その子と遊ぶのやめれば? やられたら、やり返しなさいよ』と、お姉ちゃんに言われてもユンくんは言う、『だって、僕は遊びたいんだもん。叩かれて、叩いて、叩かれて、また叩いてたら、いつ遊ぶの?』
このピュア過ぎる言葉に涙が止まらなかった。
TAMU

TAMUの感想・評価

4.3
『私たち』東京フィルメックスで観て参りました。

ユン・ガウン監督が自ら監督になったら撮らなければいけないと考えていたという、「子供たちにある、子供たちが解決しなければいけない問題」を瑞々しく描いています。

主人公は小学4年生の女の子ソン。ソンはドッジボールの班分けで、1人最後に残ってしまう控え目な目立たない子。クラスでは、イジメの手前、仲間はずれ。そんなソンが夏休みを迎える最後の日に2学期から転入してくるジアと出会います。

ジアにとっては新しい町で最初の友だちソン。ソンにとっては唯一の友だちジア。2人はあっという間に仲良しになるのですが、ジアは塾に通い始め、ジアの世界も広がっていきます。

この映画、最近の子供たちは人間関係に疲れそうね、といった所に帰着しないんです。割と普遍的な、自分の友だちが他の友だちに取られそうになる問題や、二人の秘密の逆流問題を通じて、自分の過去に遡って心が痛くなる不器用の不憫さを突きつけてきます。

監督とのQAにて、どなたかが感想として述べられていましたが、トップスターありきの商業映画全盛の韓国映画界において、メインストリームから外れたテーマでもしっかりしたものを作る新人監督が出てくる。韓国映画界、侮れません(やや何様コメントw

この映画日本配給が決まったそうです。
誰かに語りたくなる最後のシーン超良かった!おすすめ〜♪

追伸♪ ユンガウン監督、先ほど37回青龍映画賞、新人監督賞受賞されました〜。おめでとうございます〜🎉
andorinha

andorinhaの感想・評価

5.0
花のマニキュア、色鉛筆、手づくりのミサンガ。子どものときの記憶が蘇る。

いまも昔も変わりなく、女の子の世界は狭く、どこか野生的。「誰が一番強いか」嗅覚を働かせ、強い子におもねる。グループの一員になれない時は、また別のグループを探す。そうしないと弱い子は強い子に孤立させられ、組み敷かれ、爪を立てられてしまう。
でもグループの一員になってもそこは安住の地じゃない。突然蹴落とされることもあるから油断大敵。
あぁ、そうだった。この感じ、思い出した。

でもそれだけで話は終わらない。監督は見事なラストを用意していた。

とにかく子どもたちが素晴らしい。
監督の演出が飛び抜けてるのか、子どもたちの演技力が驚異的なのか。いや多分、その両方。
これが監督デビュー作とは恐れ入った。ユン・ガウン、覚えておこう。