このレビューはネタバレを含みます
人の死とそれによる喪失が、泣くことをはじめとしたわかりやすい「悲しみ」だけにとどまらないことをひそかに教える映画。
人々は笑い、いつもと変わりなく過ごし、それでもどこかに滲み出る寂しさや悲しさみたい…
16mmフィルムで撮影した夏のヨーロッパがあまりにも瑞々しく爽やかで美しくて、身近な人間の死を乗り越えるという内容の重さを全く感じさせない。
何気ない会話なんだけどハッとさせられる様なシーンが所々に…
こんな美しい街並みも、
洗練されたような生活も、
私の人生にはあまり関係のない話なんですが、それでもウットリ見惚れてしまうし、悲しさに寄り添いたくなる。
そして少し元気にもなる。
時が解決する。
…
次作の『アマンダと僕』同様、ひたすら快楽度の高い映像が全編にわたって続く。そして、本作もまた"喪失"を扱っている。舞台となるベルリンもパリもニューヨークも美しいが、彼女(サシャ)だけがいない。季節が…
>>続きを読む喪失は、ドラマチックに訪れるものではなく、何気ない日常の中に訪れるもの。
食事の時、海に行く時、寝る時に居たはずの人がいないことが日常になるには、沢山の日常が必要なのかもしれません。私もあと何回夏を…
あの夏の思い出。音の使い方がいい。ベルリンに暮らすロレンスが、恋人のサシャの急死をきっかけに彼女の妹ゾエと出会い、その後の二人のそれぞれの3年間の夏を描いた作品。愛する誰かが突然死んでしまった大きな…
>>続きを読む©Nord-Ouest Films - Arte France Cinéma - Katuh Studio - Rhône-Alpes Cinéma