ナチュラルウーマンの作品情報・感想・評価

ナチュラルウーマン2017年製作の映画)

Una Mujer Fantástica/A Fantastic Woman

上映日:2018年02月24日

製作国:

上映時間:104分

3.7

あらすじ

チリ、サンティアゴ。トランスジェンダーでナイトクラブのシンガー、マリーナは歳の離れたボーイフレンドのオルランドと暮らしていた。マリーナの誕生日を祝った夜、自宅に戻ると突然オルランドの意識が薄れ亡くなったことで、マリーナは思いもかけないトラブルに巻き込まれていく。それでもマリーナは女性として生きていく権利を胸に、自分らしさを守るための闘いに挑むことを決める。

「ナチュラルウーマン」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

あのロッカーには主人公でなければたどり着くことができなかったけれども、彼女は特殊な者になりたいわけではなかったと思うので、やはりそのロッカーの中には何も無いという。
こんなような、見たまんまなのに言語化されていない表現があちらこちらにあるので、考えることが自然と誘発される作りになっているような感触があって、クレバーだなあと。

主人公の造形も、観客として少しでも接していればとても魅力的に映るようになっているのに、彼女と接する機会のなかった人たちから見た姿が映ると最初に自分が彼女たちに抱いてしまったものをちゃんと思い起こさせるようになっていたりして、感覚が安易にどちらかへ流れていってしまわないようにという配慮を感じた。
それが故に最後のステージではその清濁両方の混在した、彼女は望んでいなかったであろう神々しさをこちらが勝手に感じてしまって、物語られる側が半ば無理矢理に高みへと持ち上げられてしまう現場に行き会ったときに、自分は相手の事情を慮るよりも、ただ無責任に心惹かれてしまう側なんだなあと、なんとも残念な本性を再確認することに。

ただ、そうした構造のためなのか、パートナーの元家族や捜査官は話の山や谷の度合いを作りやすいような、所謂テンプレート的な造形に抑えられていたような感じがして、テーマに対して余計なノイズを出さないようにこれまた調整されているのかもなあと思う反面、主人公のアクションが必ずしもそれを蹴散らす力を持ったものではなかったような気もして、機能として考えるとちょっと片手落ちかなとも。
泡

泡の感想・評価

3.7
マリーナさんきれい…
長身骨太美女が好きなのでグッときちゃった

向かい風強すぎるね
つよくてきれいなおんなのひとのお話

時間過ぎるのあっという間だったな
aki

akiの感想・評価

3.8
まったくもって問題は解決されてないのに強く生きるしかない、って姿も

(You Make Me Feel Like) A Natural Woman が流れるタイミングも

「私をあなたの愛の手段にして」って言葉は全てを含んでるよね

あと、久しぶりに邦題に感心した
Hikaru

Hikaruの感想・評価

4.1
最初から最後まで心がいたかった、ダニエラみたいにきれいになろうって思った
ダニエル・ヴェガの圧倒的な存在感よ。美しくも、逞しくもあるその姿は圧巻。

彼女に対するリアクションは様々で、それのどれが正しくてどれが間違いなのかをあえて説明しないところが良い。

自分なら彼女に対してどう反応するか、劇中の人々の反応をどう思ったか。そこが大事。
mashu

mashuの感想・評価

3.3
この役をやり切るまでに相当な苦労が幾度とあったであろう。すごい。
travis10

travis10の感想・評価

4.2
この映画で「トランスジェンダー」という言葉を初めて知りました。

主演の方がトランスジェンダーということもあり、身近な差別や偏見を痛感させられました。
病死ではあるけれど、こちらも愛する人を突然失ってしまったトランスジェンダーのマリーナが主人公。恋人のオルランドは57歳で妻とは別居中(?)、なのに亡くなった途端、マリーナは彼の家族から罵声を浴びせられ、葬儀にも来るなと言い放たれます。
普通なら言い返したくなる言葉や仕打ち…。オルランドの家族だけでなく、警察や病院の人間も、偏見に満ちた目を向けてくる…。彼女が何も言い訳せず、ぐっと堪える姿が印象に残りました。ただ、そんな逆風にも耐える強い力が彼女の中にはあります。
嫌になるくらいの差別と偏見…そんな中で、オルランドの弟、そして彼女に歌のレッスンをする先生の存在が目を引きました。年老いたその先生との会話にはほっこりさせられます。
彼女をナチュラルに女性として受け入れてくれたオルランドの存在はとても大きかったのだと、ラストへの誘いが教えてくれます。ただ女性として幸せになりたかっただけ。
マリーナがオペラらしき曲を歌うシーンは圧巻です! 字幕だけですが、歌詞に込められた思いに胸が熱くなります。
鈍い私にとって、台詞が少ないから、分かりづらいところはありましたが、伏線が上手く効いた映画でもあったな。彼女が鏡に視線を向けるその先に「自分らしく、自分を生きたい」という強い意思が感じられて、観ている方も勇気をもらえる作品でした。私は自分らしく生きられてるかなぁ…?
マリーナを演じるダニエラ・ベガ自身がトランスジェンダーであり、チリの歌手で女優さん。最近LGBT映画を観ることが多くなりました。第三者として映画を観て、もちろん差別する側の人たちのことを酷いと思って怒りは感じています。
正直なところ、自分では理解しているつもりでも、無意識に好奇の目を向けていないかという不安もあったりします。差別を受ける苦痛は、受けて初めて分かるもの。
マリーナの目が鏡を通してこちらに向けて語りかけているようで、少し小さくなって観てる自分がいたかもしれません。
マリーナが向かい風の中歩く姿が印象的。

クソどもの多い映画だったけど最後の美しい歌声で洗い流された。
わたしは人間だ。根強く残る世間からの偏見、個を尊重するにはまだ時間が必要なのだろうか、など考えさせられた。
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