ナチュラルウーマンの作品情報・感想・評価

ナチュラルウーマン2017年製作の映画)

Una Mujer Fantástica/A Fantastic Woman

上映日:2018年02月24日

製作国:

上映時間:104分

3.7

あらすじ

「ナチュラルウーマン」に投稿された感想・評価

tsura

tsuraの感想・評価

3.7
冒頭のイグアスの滝に見る情景がいつまでも忘れられない。

激しい濁流と相反する静かな映像。

でもここに出てくるマリーナは滝底に落とされるかのようなダウンフォールを味わう。

トランスジェンダーである彼女はナイトクラブで歌い手さんとして仕事をしていた時にオルランドという初老の男と出会う。

彼は歳こそ離れているが1人の男性として知的で紳士で何よりマリーナをすごく愛していた。

しかしある日誕生日祝いの夜、悲劇が起きる。

彼は頭痛を感じその後、激痛に耐え切れず転倒。

搬送先の病院で息を引き取ってしまう。


ここから彼女の風当たりの強さにLGBT🏳️‍🌈の壁を知っていくこととなる。

そのあたりは映画を見て感じてほしいが、私は何よりこのLGBTに対して不寛容だった今までの時代の風潮が大嫌いで、今でもこのムーブメントなんかも実はあまり好きではない。

しかし皆がどんな性でも、好きになる相手の性も関係ない時代が当たり前にくるまではこのムーブメントが続く必要性はあると思っている。

映画はその不寛容を見事に表現している。

特筆すべきは映像の作り方。

風当たりの強さを街に吹く逆風の中を歩く"そのまま"に体現したり、彼の最期をもう一度看取るのに火葬場で遺体を探す際にはなんともファンタジーな装いを見せたり、彼女の心情や状況を様々に美しく、素晴らしい映像センスで魅せまくる。

映画がやや重たい雰囲気にあるので、その変化を映像とマリーナ演じるダニエラ・ヴェガの圧倒的な演技が上手くその胃もたれを緩和している。

それにしても演じるダニエラ・ヴェガの美しいこと。

外国語映画賞受賞したけど…そこまで凄く良いと褒めちぎる程、秀でてはいない。
(マンチェスター・Uに所属しているチリ代表🇨🇱のアレクシス・サンチェスが受賞に歓喜しているツイートを見て、この作品がチリにもたらした功績は大きいとは感じた。)

けど何かに思い悩んだりした時に映画を見るならオススメしたい作品。

彼女の逆境に対する強さには凄く勇気をもらえる。
Train

Trainの感想・評価

4.4
“ありのままを受け入れて”

最初は全然のめり込めなかった
主人公が”彼氏死んで可愛そう”みたいな感じでしか描かれなかったため、最初は全然主人公が好きになれず…
何故最初彼氏の遺族が主人公を避けるような態度を取ることが分からずただ眺めてたけど、主人公の”本名”が明かされてから全てが分かった 主人公はトランスジェンダーだと…


一切情報を見てなかったでLGBT系映画とはちょっと驚きました
LGBT系の映画はこの映画を含めてたった2つしか見てないんです…
“君の名前で僕を呼んで”と今作
だからあまり深く語れません…

おすすめLGBT系の映画があれば教えてください!
HIDE

HIDEの感想・評価

3.6
トランスジェンダーにまだまだ偏見や差別があるんだなー。
トランスジェンダー自体もよくは理解できてないけど…。
時代背景的には現代なのかな?
だとしたら尚更か。
別に支持してる訳ではないけど差別する奴は自分の臆病さを露呈してる事に気付かないんでしょうね。
テレビとかでは平気でみていてもいざ、自分の生活に入ってくると
特定の人が受け入れられても家族や兄弟など世間の好奇の的にさらされるのを恐れるんだろうけど。
でもこの作品は事の発端が発端だから、主人公は純粋な被害者ではない。
なので情けはかけられん。
sato

satoの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

記録
DVD 字幕

とりあえず、元妻と息子と息子の連れ男2人と、教会の席で1番後ろに座っていた女と捜査官の女は地獄に落ちろって感じでした。

最後、火葬前に会えたからいいじゃんみたいな、そんな話ではないなぁと思いました。つまり、社会の仕組み自体もトランスジェンダーの方には不利なことがあるんだということでした。
トランスジェンダーの主人公に向けられる偏見や差別がとてもせつない。

しかし不倫という関係性のため、100%主人公の味方になれない。

妻や親族は、不倫よりもトランスジェンダーである事に対しての罵倒が強かったけれど、女性だったら不倫してても良かったと言うのだろうか?

でも、純粋な恋愛でなく、不倫の関係だからこそこの映画としての意味が生まれているのかな?

考えさせられるストーリーではあったけど、起承転結の転があまり無いように感じ、そこが自分の好みでは無かった。
はせ

はせの感想・評価

4.0
チリの首都、サンティアゴ。トランスジェンダーのマリーナ(ダニエラ・ヴェガ)は、昼はウェイトレス、夜はクラブでシンガーをしており、年の離れた恋人オルランド(フランシスコ・レジェス)と暮らしていた。マリーナの誕生日を祝った夜、オルランドが体調不良により意識を失い、急いで病院に向かうが、彼は息を引き取ってしまった。オルランドの死を悼む間もなく、マリーナは警察やオルランドの家族から偏見の目で見られ、殺害を疑われてしまい…

セバスティアン・レリオ監督によるドラマ。外国語映画賞受賞作品。フィクションでありながらも、トランスジェンダーである歌手のダニエラ・ヴェガ自身のアドバイスを参考に製作したそうだ。愛する人を失い、激しい差別と偏見に晒されるマリーナの姿はフィクションとは言い切れない。

周囲から散々蔑まれた彼女がオルランドの死と向き合い、輝きながら美しい歌声を響かせる姿に心震わされる。
love1109

love1109の感想・評価

3.8
なにをもって「ナチュラル」とし、なにをもって「アンナチュラル」とするのか。それを決めるのは、他者でも、世間でもなく、自分であるということを、自身もトランスジェンダーである女優ダニエラ・ヴェガが教えてくれた。そして、ほんとうの美しさには強さが秘められているということも。もう一つ。エンディングで歌われるアリア「オンブラ・マイ・フ」が強烈に胸を打つ。
えーこ

えーこの感想・評価

4.3
ウェイトレスをしながら、ナイトクラブで歌っているトランスジェンダーのマリーナ。
歳の離れた恋人オルランドが彼女のお誕生日をお祝いしてくれたその夜、
突然、彼が倒れる。
病院に彼を運んだ彼女を待っていたのは容赦ない差別や偏見。

ヒロインを演じるのは自身もトランスジェンダーの歌手であるダニエラ・ヴェガ。
牧瀬里帆ときどき今井理恵子??
目ヂカラに芯の強さを感じさせる。

マリーナに彼の姿がつきまとう…
まーぼーろーしー(笑)

流れるはアレサの「ナチュラル・ウーマン」
♪あなたと一緒にいると
ありのままの女(私)でいられる…
彼がいなくなってから、
ありのままの自分を否定され、卑下され、
世間の風は厳しくて、、
だけど、彼女は踏ん張る!!
これを具象化したシーンがコミカル♪
『卒業』のパロディ?だったり、
映像や選曲に監督のセンスが光る☆

人生は続く…
♪とても優しくていとおしい
こんな甘美な木陰~(のような彼)
たとえ日差しや雨風から守ってくれる木陰がなくとも、
強く生きていかなければと前に歩み出す彼女の歌声が高らかに心に響く。
NAOKI

NAOKIの感想・評価

3.7
小学生かもう中学に上がる頃だったか…ラジオの深夜放送をよく聴いてた…「オールナイトニッポン」
今や怖い話で有名な稲川淳二さんがまだテレビのバラエティなんかで活躍する以前にパーソナリティをやってて…
そのオールナイトにおばさんの映画評論家が稲川さんと面白い掛け合いをしながら映画を紹介するコーナーがあって大好きだった。
ある日稲川さんが…
「皆さん…声と話し方でこの人おばさんと思ってるかもしれませんが、この人れっきとした男なんですから♂…」
おれは仰天した。その声と話し方だけではなく、映画に対する意見や考え方も非常に女性的で男のそれとは違うと日頃から思っていたからだ…

その映画評論家はまだ無名だった頃のオスギさんでした。

たぶんおれのはじめてのLGBT体験…
男の中には女性の心を持って男を愛する人がいるんだ…

オスギさんの映画評論は好みの男が出てて目が曇るとき以外は実に的確で大ファンになりました。

彼を通して映画のことやLGBTのことをずいぶん学んだ気がします。

それから数十年…おれもすっかりおっさんになったし世の中の認識もずいぶん変わった。
LGBTの友達と付き合いもある。

LGBTは…もうそれをちゃんと理解しようとか…当たり前に受け入れようなんて言ってる段階じゃない…そんなこと言ってるとどんだけ時代遅れなんだ?と思われてしまう。

映画の製作陣もそうとう正しいリテラシーのもとに映画を作らないと…話題性の為にとか、偽善としてLGBTを取り上げてると疑われてもしょうがない時代なのだ。

そして…この映画…舞台がチリのサンディエゴということでまた違うリテラシーが要求される💦
でもね面白い映画でした。
見終わってからなぜか体に染み込んだみたいに記憶に残った。

感覚としてマツコさんやミッツさんに通じる独特のユーモアセンスも感じられた。

逆風の中を歩くところ…分かりやすいメタファーで体を斜めにするほど風か強くなっていって…いろんなものが飛んでくる…ほとんどコントみたいでした。

でも…あまりにストーリーが違和感なくリアルに体に入ってくるので…主役のダニエル・ヴェガさん調べてみたらチリの人気歌手でほんとうにトランスジェンダーの方のようです。

ほら!お前!そうやってネットで調べてしまうとこLGBTに何か偏見あるんじゃないか?

とか…言われそうですね😁💦
主役の人の演技をリリーのすべてと比べてしまう…内容はこちらのほうが好きだけどね。
主役の人は美しいけどそれは映画だからで、醜い人達はより非難されるのかなと思いました。
只お遊びで男装したり女装するのとワケが違うから、こういう方々の苦労は計り知れない。
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