静かで慎ましい生への賛歌。車内における人物横からの切り返し、渇いた大地と車を捉えるロングショット、とてもシンプルに撮っているのにどの構図も完成されてる感がある。
「衝撃のラスト」とはこういう事を言う…
このレビューはネタバレを含みます
車窓から覗ける橙に染まった気色は暖かく、始終聞こえる小鳥の囀りと風のそよぐ音が心地良い。正しく、映画にしかできない表現。
指で体のあちこちを触ると、どこも痛く感じる。それは身体が悪いのではなくて、指…
このレビューはネタバレを含みます
静かでゆったりとした時間が流れる映画だ。しかしとてもドラマチックだ。
シナリオの構図とカメラワークの巧みさはもちろん、小説でいう余白の部分が非常に観る者の想像力を掻き立てる。
そして圧倒的なリアリズ…
大傑作。これはもう映画でしか表現し得ない芸術作品で、更にいえば即興としか考えられないシーンの連続で、キアロスタミ演出の到達点とも言えるのではないか(決して褒めすぎではありません)。
草木の生えない土…
すばらしいな。
映画とはこういう芸術/詩性があったのだと、思いだす。
いくつもの映像、何気ないショット、特にフォローショットに惹かれた。
撮影ってほんと痺れる行いだと思いおこす。
映画は撮影の集…
単純なメタ構造とも違うような終わり方がなかなか衝撃的だった。
殆どが車を運転しているシーンで構成されていて、登場人物も少ない中で映像の美しさと主人公バディのひりついた目的が退屈させない。
脱輪し…
さすがにこのラストはどう読み取って良いか分からないぜ。
キアロスタミ作品の主人公と旅(車)って人生そのものなんだなと思った。
軍隊や戦争という集団的に迫られる死の匂いと自ら決める自殺を対比するよう…
(C)1997 Abbas Kiarostami