モアナ~南海の歓喜~の作品情報・感想・評価

モアナ~南海の歓喜~1980年製作の映画)

Moana with Sound

上映日:2018年09月15日

製作国:

上映時間:98分

4.0

あらすじ

「モアナ~南海の歓喜~」に投稿された感想・評価

sonozy

sonozyの感想・評価

4.0
ロバート・フラハティ監督による南太平洋サモア諸島で暮らす人たちを捉えた1926年のサイレント映画に、監督の娘モニカ・フラハティが1980年に現地で会話・歌・環境音を録音したものを当てサウンド付きとしたものを、2014年にデジタル・リマスターされた作品。

サヴァイイ島で暮らすルペンガー家。長男モアナと婚約者ファアンガセは結婚式を控えている。
このPOPなビジュアルとディズニーの『Moana(モアナと伝説の海)』もあり、モアナ=女性かと思っていましたが男性でした。笑
※Moana=ポリネシア語で「大海」の意味。

家族でタロイモ、バナナ、木の枝、大きな葉などを収穫。
獰猛なイノシシにワナを仕掛け捕らえる。
母は樹皮を叩き伸ばして身体に巻く樹皮布をつくる。
モアナの弟ペアは高いヤシの木に軽やかに登ってヤシの実を落としたり、煙でいぶしてヤシガニを取ったり。
透き通った美しい海をアウトリガーカヌーで進み、銛で魚を突く男たち。
工芸品のためのウミガメも捕らえる。
イモや魚を大きな葉で包み焼いた石で蒸し焼きにする・・・

一人前の男性となるための習わしとしてモアナは婚約前に腰回りにタトゥーを施してもらう。
香油を身体に塗り、腰に樹皮布を巻き、花冠をのせてダンスする二人が微笑ましい。

フラハティ監督一家は2年近くこの島に住んで、彼らの暮らしを観察し、台本を元に演じてもらっているようなので、いわゆるリアル・ドキュメンタリーではないですが、本作から「ドキュメンタリー」という言葉が使われるようになったみたいですね。

人々の対話・笑顔・歌声。(ある程度の演出はあるにせよ)南の島のプリミティブな日々の暮らしを知る貴重な作品です。
すごく良い。船から海に潜って、胸がフレームアウト、インしてもう1人降りる。

生活、身体、道具。
Tyga

Tygaの感想・評価

4.2
「もがいている魚を食べるのは好きだ」

めちゃめちゃ綺麗な海と背丈ほどの高さもある生い茂った草のワイルドライフにスッと入れるのは映画の最大の魅力。

ウミガメとイノシシの狩猟をちゃんと見せる。ウミガメってなんか神さまみたいな扱いを受けてると思ったから意外だな。

音と映像に40年の乖離があるように思えないのは、作家の上手さなのか、それとも被写体となる社会が戦争を経ても変わらぬ営みを続けていたからなのか。
nagashing

nagashingの感想・評価

3.0
半世紀も隔たった映像と音声をひとつの記録として受け入れなければならない体験が異次元すぎて戸惑う。気持ちが1926年と1980年に引き裂かれてしまう。作為性のないドキュメンタリーなど存在しないことはわかっているつもりだが、映像のプリミティブな魅力を損なっているような気も。結婚式の準備で終わってしまう構成や、踊る男女を分割するフレーミングにも謎が残る。タトゥーを彫るリズムと婚礼ダンスの拍子が絡み合っていくあたりはサウンド版の真骨頂か。椰子の木や高波の尋常じゃないスケール感にはもちろん高揚。
山内

山内の感想・評価

3.8
ドキュメンタリーとしては見なかったな。
樹皮を伸ばすシーンが生活感あって一番好き。ココナッツ削るシーンが次点。
ロバート・J・フラハティ監督作品。
サモワの島の人々の生活を、特に青年モアナに寄り添いながら映したドキュメンタリー。

島の自然溢れる中での部族の生活とその声、自然のざわめきを聞きながらゆったりした気持ちで鑑賞できた。耳が心地いい。
白黒で写した海が、透明で透けて見える。カラーにしたらすごいだろうなって思った。そして白黒で映る虹が新鮮。

とてつもなく高いヤシの木に登る少年、木の皮で服が作られる工程、火の煙で燻して捕獲したヤシガニ、見ててビビる程豪快な波しぶき、大荒れの海の中すいすいと渡っていくカヌー、蒸し焼きするタロ芋等見てて面白いシーンがちょこちょこあった。

海ガメを捕獲するシーンがあるのだけれど、浦島太郎の話を知ってるせいか、海ガメが虐められる様に可哀想という気持ちが沸いてしまった。
A

Aの感想・評価

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麻酔や消毒なしに行う刺青、高い荒波に突っ込んだり大きなヤシの木に登っていく生活。サモアに代々伝わる尺度のもとでいきいきと生きる姿に対して、「無謀」なんて言葉を単純に押しつけていいのか?迷う。
一番好きなのは、婚約者がモアナと楽しそうに話しながら香油を彼の体に塗ってあげるシーン。
もしもカラーだったら、すごく美しい映像なんだうなぁと想像をふくらませながらみました🌅
南の島サモアのたぶん今では失われただろう人々の素朴な暮らしが丹念に記録されている。素朴な笑顔の人々は生きていることをシンプルに楽しんでいるように見える。
高い高い木に登りココナッツを取る少年。唱歌「やしの実」に歌われる、名も知らぬ遠き島より♪の風景だと思うとこの国(時代も同じくらい?)とつながるような気がした。
花飾りをつけた男性たちを見ると一見、性差を感じさせない社会のようだったが、三週間の痛みに耐えて刺青を入れていくという、男女の役割別のはっきりした窮屈な社会だったのかもしれない。
数十年後に音声を再現録音した努力に驚き、この人々への敬意と愛を思った。
ひでG

ひでGの感想・評価

3.6
約100年前の作品。

ドキュメンタリーの元祖、ロバート・フラハティ監督特集。

こんな企画を立ててくれる早稲田松竹、素晴らしい!

無声映画だった作品に、監督の娘さんが、現地の音を録音、編集。

人々の生活をそのまま写し出す。

面白かったのは、野生動物→食糧や副業
との闘い!
イノシシや亀がちょっとかわいそうとも感じてしまうのは自然から離れた人間の感じなのだろうね。

当たり前なんだけど、彼らの振る舞いは
自然。
それが生活そのものなんだね。

テレビでも自然の中で生活を写し出すことは多々あるけど、カメラが回っているって、意識がこっち側にも見えちゃうんだこどね。これはやはり正真正銘。

あと、フィアンセの半裸も自然で美しい。
ゴーギャンじゃないけど、
「おー!ビーナス!」て、思っちゃったよ😻

淡々と彼らの生活を写し、現地の音も入り、あと、現地の風なんか吹くようなシステムでもあったら、完全に気持ちよくなって、爆睡していたかもしれない(^。^)

面白いとか、の問題じゃなくて、
映像の歴史に触れたという鑑賞でした。

だから、点数なんかつけられないけど、
暫定として。
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