ロビンソン漂流記の作品情報・感想・評価

ロビンソン漂流記1954年製作の映画)

THE ADVENTURES OF ROBINSON CRUSOE

製作国:

上映時間:88分

ジャンル:

3.6

「ロビンソン漂流記」に投稿された感想・評価

「スサーナ」繋がりで

以前、紀伊国屋書店からDVDが発売されてはいたが(私が観たのはこの円盤)、今回ジュネス企画からクリスマスに再発売されレンタルもされるようです♪
小学生の時「世界名作童話全集」でロビンソン漂流記を初めて読んだ。
ブニュエルのDVDは、それ以来だった。
無人島で一人で何年も生き延びて、祖国に帰って行った…という内容しか覚えていなかった。
当然脚色はされているだろうが、数十年前に読んだ本の記憶が甦る既視感に興奮したのを覚えている。
作品の質でいうとブニュエル作品の傑作群には及ばないかもしれないが、物語としてはとても面白いし、舞台となっている南国の自然も美しい。
個人的には忘れられない作品の1つ。
レンタルされたら絶対再鑑賞したい☆彡
『私の積荷はいまどこにある?』とみんなが考えた。そこで新聞が生まれた。その新聞にデフォーは嘘を書いた。詳細な嘘である。証拠があって、情報が多くて、それでいて食人族がでてくる、『なさそうで、ありそうで、ない話』を書いた。それが小説の勃興である。小説の定義とは、嘘が精密過ぎて、むしろ現実の方が編み変えられてしまうような嘘のことだ。ロビンソン=クルーソーとは、リアリズムの文学である。リアリズムの根底には驚きがある。

ところで、ミニチュアダックスフンドの足は、元々猟犬だから、ライオンにそっくりだ。


これは、この猟犬を詳細に描写されるリアリズムによって初めて分かることであり、驚きである。それに驚く自分の内面を見つけているのがリアリズムの根幹である。だからロビンソン=クルーソーは日記を書いた。日記を"書く"ことによって個(内面)が完成していく。そもそもダニエル=デフォーがひとつの表象として作品を書いた時点で、それが小説というものの発明だった。しかも、"作者の所有物"としての小説。"私の作った世界"の遊離。シェイクスピアの時代は芝居だから、一回的で境界線が曖昧で、表象という枠はなかった。モダニズムが攻撃した"外界を写真にとるだけ"のようなリアリズムは劣化したリアリズムだ。むしろリアリズムの根底にあるのはロシアフォルマリズム(シクロフスキーの異化作用)に近い。だから、バージニア=ウルフやジェームズ=ジョイスは1920年代以降のモダニズムだから、ブルジョワ的リアリズム(女性は所有物であり、男に見られる物)に対して反旗を翻すが、リアリズムの根源部分には賛成だった。事実、シェイクスピアはモダニズム時代に復権される。"内面に目をやる"のは、仲が悪いとされているリアリズムとモダニズムで連続しているのだ。

ところで、ロビンソンは無人島でも経済人である。無人島でも機械だとか数学の話をしているのだ。スペインの奴隷商人にも、友達のムーア人を売り飛ばしてしまう。カニバリストから助けてあげたフライデー君は、基本的に自分の奴隷だと思っている。デフォーは実際的で功利的な行動領域にすっぽりと浸かっていて、それでいて"日曜日だけの信心"も持っているから、信仰が空疎である、という未解決の問題に葛藤している。これはいまのイギリスも同じじゃないか。まさに、ピューリタニズムが、加速して、離陸する様(その同時代人)を描いたのがこの『ロビンソンクルーソー』なのだ。
マ

マの感想・評価

3.5
処刑されそうになっていた先住民をかくまって、友情を育んでいくのが一つのメインストーリーで、普通にいい話なんだけどビジュアルは相当アクが強いというか、ブニュエルにとってはこれが初のカラー映画という事で着色したようなギラギラした色彩の映像になっていて、なんか濃いものを観たなという印象。
長さ的には1時間半にも満たないけれど作中では30年近く経過するのでなんとも長く感じる。アカデミー賞にもノミネートされたようで確かにかなり壮大で大衆向けっぽいのかも。英語だし。
ストーリー的にまあそうなるんだろうけど、めちゃめちゃ色んな種類の動物が登場するので、先住民も含めて終始やばい動物園みたいになってて目に楽しい映画だった。
これまでに観たブニュエルの中ではトップクラスで面白い。

ロビンソンが無人島にやってくるまでの人生とかは全く描かずに「まっさら」の一人の人間として、孤独と戦う姿を見せているのが良い。
孤独と戦うというのも適切ではない気がする。
孤独と共に暮らすと言った方が良いのかも。

精神的な意味での孤独というのは「内面」を描けない映画にとって難しいテーマだが、この作品はそもそも無人島にいるから精神的もクソもなく、有無を言わさず孤独である。

パテ・カラーの独特の色彩がめちゃくちゃ良い。
初期映画の着色版みたいな、まさしく"着色"した毒々しさが何とも。
ブニュエル初のカラー作品。見返したらとても面白かった。異色作かと思いきや、お得意の悪夢もあり、皮肉っぽいユーモアが満載。
ひとりぼっちの前半も良いが、愉快な食人族フライデーとのやり取りが最高! めちゃくちゃ可愛い二人組だと思う。
tk33220

tk33220の感想・評価

3.9
フライデーを人食い族から救出するシークエンスの簡潔さが良い。
 こういうのを観るとブニュエルがもし西部劇を撮っていたらと妄想したくなる。カラーでなくても良かった気がするが。
mato

matoの感想・評価

3.0
ボンド版ロビンソン漂流記

利己的な主人公が他者を認め、友情をはぐくむシーンに胸が温かくなった。友情は文化を超える!
床ずれ

床ずれの感想・評価

3.6
ブニュエルが監督なのにいたって真面目で緊張感のある面白い映画だった 笑