断片的なカメラのズーム、会話の独りよがり具合に呼応してボリュームが上がるクラシック音楽、モノクロの会話劇に潜むほの暗い死生観。
ホン・サンス作品のいつもの軽妙なおかしみにニヤニヤしつつも、
人が生き…
このレビューはネタバレを含みます
向かい合う男女の構図がいつになく多彩で戸惑うし、まさかのピン送りに気が散ってまったく台詞に集中できないが、超どうでもいい会話劇(ほめてます)からのこの跳躍力はすごい。自己言及的というか自作へのセルフ…
>>続きを読むキム・ミニさんのナレーションというかモノローグの声が耳から離れません。
ホン・サンス監督が、キム・ミニさんの声を聞きたいがための映画なのでは?
今年の夏にホン・サンス監督特集で4本、フィルメックスで…
東京フィルメックスで上映された二つ目のホン・サンス作品だけど、個人的に最近のもので一番良いと思える作品だった。
これ以降頻繁に行われるモノクロ撮影の基本室内物だったが、以降のものより構図やカメラの…
「人間は感情的で、感情は崩れやすい」という台詞の通り、映画においてカメラが被写体にズームした瞬間、俳優の感情スイッチが爆発し、それは常に不安定で向かい合って座った人々の間、さらにはそのシルエットにま…
>>続きを読むat TOHOシネマズ日比谷
観測者キム・ミニによって紡がれ存在しうる物語と世界。なんかこう書くと現象学っぽい。でも観測者にだって物語はあるんだな。カメラがパンして役者が振り返ることによって観測者…