溝口健二の元禄忠臣蔵、一番気になっていたのは大石内蔵助が江戸へ行く時の手形の話と討ち入りの描き方。
なんだけど、結論から言うと両方ない。
手形の話は作品によってあったりなかったりするのでそれはい…
溝口の描く忠臣蔵の後篇。
吉良邸討ち入りは、物語中盤あたりで手紙の口頭の説明によって一瞬で片付けられ、その後ひたすら討ち入り後の浪士たちの様子が描かれる。
前篇では時代考証に忠実に描き淡々とした調…
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溝口健二監督『元禄忠臣蔵 後篇』(1942)
前篇の"記録"とは異なる"ドラマ"。
「死」を粛々とおこなう。
自ら終わりを選択していくことでおさめようとする武士道に取り残された、悲嘆の声。
…
このレビューはネタバレを含みます
(前編、後編総合)忠臣蔵を溝口健二が描くとこうなる。多分、他の監督、例えば黒澤明が監督すれば全く違った映像表現になるのは必定。戦い描く事の不得手な溝口、女を描く事の不得手な黒澤。情報局提携の戦時作品…
>>続きを読む嘘みたいに豪華なセットの中を重層的という表現も適切ではない豊かな人物配置。ゆっくりじっくりと、しかし確かに中心を移り変えていく画面の動き。いやぁ贅沢。Part.Ⅱ。
「世界は画面に映らない」と誰かが…
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