めっちゃ良かった
自殺を決意した男が死ぬまでの2日間。
『桐島、部活やめるってよ』の宏樹が大人になったのを見ているみたいでした。
モーリス・ロネが男前で何人も愛人がいるが愛されていないと思っ…
このレビューはネタバレを含みます
自殺を決めた男の48時間を描いた作品で、設定としてはとてもドラマチックなのだが、淡々と紡ぎ出されるドラマに暖かみはなく、主人公に感情移入することを拒まれているようだ。
哲学的な会話も多く、取っつきに…
性急な鬼火
若者から大人(あるいはおじさん)へのライフステージの変化の中、そのどちらにもなれず、あるいは第三の選択肢、「何者か」にもなり得ない、そんな空っぽな自己存在のうちに日々を捨て続けるロネ。…
【エリック・サティの音楽と甘美な死の香りを楽しむ作品】
1963年の古い作品だがフランス映画ならではの人物の詩的な言い回しが癖になり、今見ても鮮烈で面白い。エリック・サティ『グノシエンヌ』『ジムノ…
人生に絶望し自殺を決意した男の最期の二日間。
珠玉の言葉の数々。事あるごとに見返す自分にとってバイブルのような映画(自殺願望はない)。もちろん全てに理解、共感できるわけではないけど、胸に刺さるような…
芥川龍之介「歯車」を映画化したかのような、そんな雰囲気が感じられた。
境遇は全く違えど、死へ向かう人の心は、皆似たようなものなのかもしれない。
壮年を嫌悪し、若き日の幻影に囚われ続け、今に集中する…