徹底的に虚なる映画だ。車と女と銃があれば映画が撮れる、とゴダールは言ったが、まさにその言葉のように空っぽで気怠い空気に覆われている。
ある意味、浅野忠信がバイクで駆け抜けていくショットだけで成立する…
激酔いカメラワークで始まる素晴らしさ。
ロケーションと方言が田舎の閉塞感MAX。2人が再会してから爆速で展開が進む、濃密すぎる80分。三石研の片手運転も、カメラワークも、ストレートな暴力も、全部本当…
父殺しを封じられた行き場のない暴力が画面から迸ってて最高。揺れるカーテンや草木、ざわめきが止まらない。
組長=昭和天皇の扱い方の文学的なものが、晩年の青山真治を少し予告してるような気もする。
世紀末…
音楽が良すぎる〜 終盤では常に低音が回ってて腹がぐるぐるしてくる
三石研がヤクザの腕を折るカットと、浅野忠信がフライパンでぶん殴るカットの編集が上手い。特にフライパンのカットは殴る瞬間も捉えている…