2021/06/26 名古屋シネマテーク
製作から70年目を経て劇場初公開となる、
フランスの巨匠ロベール・ブレッソンの初期傑作。カトリック作家ジョルジュ・ベルナノスの同名小説を原作に、北フランス…
若き司祭がひっそりと村にやってきたとき、胸に響いてきたのは「なんて真っ直ぐな人だろう」という共感。
村人に無視され、体調は悪化するなかで、彼が日記に書いた「僕は何も間違っていない」という言葉が、彼に…
ロベール・ブレッソンが、一夜にしてロベール・ブレッソンになった訳ではないことがよく分かる作品だった。後の作品群に通底する、静謐(せいひつ)な運動感覚や、稠密(ちゅうみつ)な構図の官能は、本作にはまだ…
>>続きを読む自分の考えが正しいと思うこと、自分の信じること(今作で言うなら思想、宗教)が揺るぎない真実だと思うことは実は、自分自身を保つため(心の拠り所とするという意味で)に重要ではある…がしかし、その思想を他…
>>続きを読む後期の作品に比べると、まだモデル(ブレッソンの言うところの俳優)が多少なりとも演技してる感があり、逆に新鮮でした。
ラース・フォン・トリアー監督の作品で『アンチクライスト』というタイトルの映画があ…
司祭は、キリスト教、つまり、カトリックのメタファーだ。 二つの大戦を経て、それまでの宗教的価値は揺らぎ、司祭が問答を繰り返して揺れ動く姿や少女との交流は、カトリックが自己崩壊しつつあったことを示唆し…
>>続きを読む© 1950 STUDIOCANAL